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東芝不正会計問題は“終わった”のか

内部告発が暴いた「粉飾の原点」(前編)

2016年7月14日(木)

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 歴代3社長の刑事責任追及は難しい――。
 東芝の不正会計問題をめぐり、東京地検特捜部が証券取引等監視委員会に対して「事件化は困難」との見方を伝えていたことが、7月8日に分かった。日本経済新聞など複数のメディアが報じた。昨年発覚した不正会計問題が、一つの節目を迎えた。
 だが本当に、これで幕引きして構わないのだろうか。
 不正の背景にあった米原発子会社の赤字隠しをスクープした日経ビジネスは、その後も徹底取材を続行。新たな証言や内部資料を盛り込んだ書籍『東芝 粉飾の原点』を7月15日に上梓する。

 「2012年度と13年度、米ウエスチングハウスは赤字に転落していましたね。否定する場合は午後1時までにご連絡ください」
 2015年11月9日朝。筆者は東芝の広報部門に一本の電話をかけた。3カ月近くかけた取材の結論が正しいかどうか、確実に裏を取るためだ。それまでの経緯から、恐らく明確な返事はないだろうと思っていた。それでも記事を書くつもりだった。経済誌「日経ビジネス」の東芝取材班が進めてきた取材に、絶対の自信を持っていたからだ。
 「確かにご指摘の通りです」
 午後1時過ぎ、スマートフォンが鳴った。広報担当者が静かな口調で肯定した。予想しなかった回答で動揺し、筆者は思わずこう聞き返していた。
 「間違いない?」
 「間違いありません」
 東芝の“パンドラの箱”が開いた瞬間だった。

午後3時のスクープ

「スクープ 東芝 米原発赤字も隠蔽」

 東芝の中核子会社で原子力発電所の建設や保守を手掛ける米ウエスチングハウスが、計1600億円(注:記事掲載時は1ドル120円で計算、以降は当時のレートを基に1156億円と表記)の減損処理を行っていたことが日経ビジネスの取材で分かった。東芝経営陣の電子メールのやり取りなどを記録した内部資料から判明した。
 ウエスチングハウスは原発の新規建設が不調だったことなどを受け、単体決算で2012年度に9億2600万ドル(約762億円)、2013年度に約4億ドル(約394億円)を減損処理した。資産価格を大幅に切り下げたことが損失となり、2012年度と2013年度はウエスチングハウス単体で赤字に転落している。だが、東芝は「当社の連結決算には影響がなく、会計ルール上も問題がない」(広報)として、日経ビジネスの指摘があるまで開示してこなかった。
 東芝はこれまで、ほぼ一貫して原発関連事業は好調だと説明してきた。しかし、対外的な説明と内情が全く違っていたことが明らかになった。(日経ビジネスオンライン2015年11月12日)

  11月12日午後3時。株式市場が閉じたタイミングでウェブサイト「日経ビジネスオンライン」に雑誌に先駆けて記事を掲載すると、大きな驚きをもって迎えられた。それまで“秘密”とされていたウエスチングハウスの業績不振が初めて明らかになったからだ。

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「東芝 粉飾の原点」のバックナンバー

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「東芝不正会計問題は“終わった”のか」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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松﨑 曉 良品計画社長