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枝野氏「安倍首相の言動は全く支離滅裂だ」

自衛隊を合憲化するための憲法改正なら今は「違憲」なのか?

2017年7月12日(水)

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 東京都議会議員選挙で大敗した自民党とともに不振に終わった民進党。だが、同党の憲法調査会の会長を務める枝野幸男氏は、「一つの選挙の結果で改正の動きが止まるような手法自体に問題があった」と指摘する。安倍晋三首相は強引な解釈改憲を巧みに固定化しようとしていると枝野氏は切って捨てる。野党第一党は憲法改正の動きにどう取り組むのか。枝野会長に聞いた。

前回から読む)

東京都議選で自民党は歴史的な大敗を喫しました。民進党も振るいませんでしたが、これによって憲法改正の潮目が変わったのでしょうか。民進党はどう対応していきますか。

枝野:そもそも、憲法改正のような重要なものを目の前の一つの選挙の結果で変わるような進め方でやっていること自体が間違っているのです。

枝野幸男(えだの・ゆきお)氏
24歳で司法試験合格、弁護士となる。 1993年日本新党から衆議院議員選に立候補し、初当選(当選8回)。民主党政権の2010年2月、内閣府特命担当大臣(行政刷新)。同6月、民主党幹事長、2011年1月、内閣官房長官、2011年9月、経済産業大臣。2016年には民進党初代幹事長を務めた。現在は民進党憲法調査会長(写真:鈴木 愛子、以下同)。

 本来は、目先の状況に左右されないように党派を超えて幅広い合意形成をして進めるのが憲法改正の在り方です。(かつて憲法改正議論に取り組み、2000年に衆議院に設置された憲法調査会の会長を長く務めた)中山太郎・元外務大臣は、与野党が合意を形成しながら憲法改正を進めるという考え方で一貫してやってこられた。

 与野党ともその方針を踏襲しながらやってきたのに、それを(5月初めの憲法改正促進発言で)勝手に壊したのは安倍晋三首相だ。その動きが、(都議選敗退という)向こうの事情でどうなろうと、こちらには基本的に関係はありません。

「改憲しなくても自衛隊は合憲だ」

安倍首相は改正で、9条に自衛隊の存在を明記する3項を加えたい考えです。どう対応しますか

枝野:安倍首相は、自衛隊を合憲化するために3項を加えると言っているようです。しかし、今、自衛隊は違憲なのですか。そうではないでしょう。

 首相は言っていることが全く支離滅裂なんですよ。2015年に成立した安全保障法制(注1)前の自衛権解釈について、政治の現場で「違憲だ」という人はいません。共産党ですら「当面は認める」と言っています。安保法制に際して集団的自衛権の解釈変更を行って、状況は変わりました。しかし、違憲になったわけではない。だから、安倍首相が目指している9条の改正で自衛隊を合憲化するかのような発言は、全く意味不明です。自衛隊は、今でも合憲です。

注1:武力攻撃事態法や国連平和維持活動協力法などの改正10本を束ねた「平和安全法制整備法」と、国会の事前承認で、自衛隊を紛争地に派遣できるようにした「国際平和支援法」からなる。

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「枝野氏「安倍首相の言動は全く支離滅裂だ」」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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