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今は改憲を議論できる時ではない

学習院大学の青井未帆教授に聞く

2017年8月21日(月)

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安倍晋三首相が、憲法9条に「自衛隊の存在を明記する条文を加える改正を目指す」との意向を示したのを受けて、改憲論議がにわかにあわただしくなってきた。果たして、どのように改憲すべきなのか。議論は百家争鳴の様相を呈す。「実力組織である自衛隊をどのように管理・統制すべきかを考えることが重要」と説く、学習院大学の青井未帆教授に聞いた。

(聞き手 森 永輔)

青井未帆(あおい・みほ)
学習院大学法務研究科 教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得満期退学(修士)。信州大学経済学部准教授、成城大学法学部准教授などを歴任。2011年から現職。現在の研究テーマは、憲法上の権利の司法的救済と憲法9条論。主な著書に『憲法を守るのは誰か』など。

青井さんは憲法9条の改憲についてどうお考えですか。

青井:今は、安倍政権が意図する方向の改憲、すなわち、自衛隊の位置づけを一般の軍隊にさらに近づける改憲を議論できる時とは思えません。近時の例でいえば、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐって、自衛隊という実力組織を政府や議会が適切に管理・統制できていない実態が明らかになりました。

陸上自衛隊が「廃棄した」としていたものの、データを保管していたものですね。

青井:はい。「陸自が日報データを保管していたことを稲田朋美防衛相(当時)と黒江哲郎防衛次官(同)に報告した」など、稲田氏が隠蔽に関与していたことをうかがわせるリークが自衛隊内から相次ぎました。リークした自衛官は「国のため」と説明するのでしょうが、国のために何が適切かを判断するのは政治の仕事であり、自衛官が判断すべきことではありません。これは規を超えた行為です。

日報問題の根本的な原因はどこにあったのでしょう。稲田氏の個人的な資質の問題なのか。自衛隊という組織の問題なのか。法の整備に欠陥があったのか。

青井:私が見る限り、少なくとも稲田氏の資質には問題があると思います。自衛官にリークという行動を取らせる環境を作ってしまった責任は免れ得ません。管理・統制のグリップを利かせることができなかったのです。自衛隊が実力組織である以上、他の省庁の官僚によるリークとは重みが異なります。

 自衛隊の最高指揮官であり、稲田氏を任命した安倍晋三首相にも当然責任があります。

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「今は改憲を議論できる時ではない」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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