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第3の敗戦、日本はなぜドイツに敗れたか?

戦後72年の冷厳な現実

2017年8月1日(火)

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戦後、日本とドイツはともに「奇跡の経済復興」を遂げたが、いま日本はドイツに大きな差をつけられた。(写真:picture alliance/アフロ)

 戦後72年、日本は「第3の敗戦」に直面している。第2次大戦の敗戦国として、ともに「奇跡の経済復興」を遂げ、経済大国になった日独だが、いま日本はドイツに経済、外交、そして国際的な存在感で大きな差をつけられている。冷戦終結後の「第2の敗戦」に続く敗戦といえる。なぜこうも大差が生じたか。円安依存症から抜け切れず、財政規律を失い、成長戦略を編み出せなかったことが大きい。それ以上に、独仏和解を土台に欧州連合(EU)のリーダーとしての座を確かにするドイツに対して、日本はいまだに中韓と融和できず、アジアでの経済、外交の基盤を固められないでいるからだろう。

「世界のリーダー」との落差

 世界で最も信頼されているリーダーをあげるとすれば、それはドイツのメルケル首相だろう。トランプ米大統領が世界を混乱させ、習近平中国国家主席、プーチン・ロシア大統領ら強権政治家が目立つなかで、メルケル首相は自由社会のリーダーとして存在感を一層高めている。9月24日の総選挙で4選は確実視される。フランスのマクロン新大統領との独仏連携を通じて、EUのみならず、国際社会全体を主導することが期待されている。

 そんな「世界のリーダー」に対して、日本の安倍晋三首相は政治リスクにさらされている。北朝鮮危機のなかで、肝心の防衛相が辞任に追い込まれるなど失態は目にあまる。国家戦略特区での獣医学部選定には、不透明感がぬぐえない。忖度などという責任を希薄化するあいまいな言葉では説明できない。

 だいいち国家戦略特区が成長戦略の切り札になるとすれば、まるで中央集権の社会主義国家並みである。特区などという「出島」に頼らず、全国幅広く規制緩和を断行すべきだ。政治リスクを打開できなければ、世界への発信力も低下するばかりだろう。

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「第3の敗戦、日本はなぜドイツに敗れたか?」の著者

岡部 直明

岡部 直明(おかべ・なおあき)

ジャーナリスト
明治大学 研究・知財戦略機構 国際総合研究所 フェロー

1969年早稲田大学政治経済学部を卒業し、日本経済新聞社入社。ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、経済部次長、金融部次長、論説委員などを経て、取締役論説主幹、専務執行役員主幹。早稲田大学大学院客員教授などを歴任。2012年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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