• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

FRB次期議長にグリーンスパンの教訓

「株価重視」の金融政策に落とし穴

2017年11月7日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエル理事が指名された。ジャネット・イエレン現議長が手掛けた超金融緩和からの出口戦略を担うことになる。かじ取りを誤れば、金融市場を揺るがせ、世界経済を混乱させかねないだけに、責任は重大である。パウエル次期議長は、アラン・グリーンスパン元議長とは共和党系、ウォール街出身など共通項が多い。マエストロ(巨匠)と呼ばれたグリーンスパン氏だが、30年前のブラックマンデー(ニューヨーク証券取引所を発端に起こった、世界的株価大暴落)に対処した経験から、株価重視の金融政策に傾斜し、リーマンショックの遠因をつくった苦い教訓がある。パウエル次期議長はその教訓を生かせるかどうかが試されている。

マエストロとの共通項

 トランプ米大統領に指名されたパウエル氏をみていて、30年前、レーガン大統領に指名されたグリーンスパン氏を思い出した。トランプ大統領が「経済成長のため何をすべきか理解している」と紹介したのに対して中央銀行家らしく「物価安定に全力をつくす」と述べたが、緊張のためかどこかおどおどしていた。鼻眼鏡で謙虚そうにみえるのも似ている。経済専門家ではないが、投資ファンド「カーライル」の共同経営者を務めるなどウォール街出身で、共和党系である点、それに薄給のFRB議長を続けられる資産家であることも共通項だ。

トランプ米大統領によって11月2日、FRBの次期議長に指名された、ジェローム・パウエル FRB理事。(写真:Bloomberg/Getty Images)

 FRB議長として1987年から2006年までほぼ19年間つとめ「マエストロ」の名をほしいままにしたグリーンスパン氏だったが、就任当初は「カリスマ」には程遠かった。インフレ退治に辣腕を振るった前任のポール・ボルカー氏に比べるといかにも地味に見えた。

 ウォール街のエコノミスト時代、日本経済新聞のニューヨーク支局長としてたびたび会ったが、気さくな人柄でFRB議長になるとは思いもしなかった。野球少年でクラリネット奏者でもあったグリーンスパン氏には野球と音楽が趣味の筆者は妙に共感を覚えたが、インタビュー記事は内容がまともすぎて面白みに欠け、決して大きな扱いにはならなかった。予言者、ヘンリー・カウフマン氏のインタビューが1面に載せられたのとは大違いだった。

コメント5件コメント/レビュー

岡部さんだけでなく日本のマスコミ関係者は皆
今日の和田秀樹氏の記事でも読んで勉強をやり直した方が良いのだろう。
こんな当たり前のことすら全く理解出来ていないのだから。
曰く
感情の知能”を弱める「二分割思考・かくあるべし思考」に要注意(2017/11/09 09:39)

「岡部直明「主役なき世界」を読む」のバックナンバー

一覧

「FRB次期議長にグリーンスパンの教訓」の著者

岡部 直明

岡部 直明(おかべ・なおあき)

ジャーナリスト
明治大学 研究・知財戦略機構 国際総合研究所 フェロー

1969年早稲田大学政治経済学部を卒業し、日本経済新聞社入社。ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、経済部次長、金融部次長、論説委員などを経て、取締役論説主幹、専務執行役員主幹。早稲田大学大学院客員教授などを歴任。2012年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

岡部さんだけでなく日本のマスコミ関係者は皆
今日の和田秀樹氏の記事でも読んで勉強をやり直した方が良いのだろう。
こんな当たり前のことすら全く理解出来ていないのだから。
曰く
感情の知能”を弱める「二分割思考・かくあるべし思考」に要注意(2017/11/09 09:39)

まず「米国は三権分立の総本山」という筆者の思い入れ、というか過剰な期待が現実の米国社会と乖離していて何とも。
米国社会は、(代議員制度という間接的形態をとっているものの実質的な)直接投票で選出される大統領が最も民意を反映する存在であると看做し、権力を集中させている社会です。FRB長官に限らず連邦最高裁判官も大統領に任命される「政治的な」存在です。政権交代しても官僚がそのまま維持される日本や他国と異なり、ワシントンのスタッフは総入れ替えされるため、一夜にして行政・金融・司法の「挙国一致体制」が出来上がるのが米国です(その強大な大統領権限の牽制のため、米国議会の権限は日本の議会よりはるかに強力なものとなっており、筆者の理想とする教科書的な「三権分立」とは大分異なる)。
 それにしても、「平成の鬼平」と賞賛した三重野総裁をバブル崩壊後の大不況の戦犯とするように、マスコミの掌返しは洋の東西を問わないようで。(2017/11/07 12:05)

グリーンスパン氏がリーマンショックの遠因を作った・・・って風が吹けば桶屋が儲かるみたいな理論の飛躍はいくらなんでも酷いです。直接の原因となったサブプライムローンにAAAを与えていた格付会社や、梯子を外したKDBなどを批判しましょうよ。
そういえば、当時サムライ債で儲けていた(その後破綻した)アイスランドのモデルを岡部さんは絶賛していたのではないかと予測します。
岡部さんの期待を裏切りアメリカは好況を呈していますし、「緩やかな出口戦略」の下地は整いつつあります。そして、グローバリズムの浸透を鑑みれば、景気が過熱しすぎるという心配は杞憂でしょう。
「政治との距離をはかれなければ、「世界の中央銀行」であるFRBの国際信認は揺らぐ」というのは岡部さんの妄想ですあり、通貨を信任させるものはその国の経済力や防衛力そのものです。
トランプ大統領批判の為に記事を作ることはいかがなものかと思いますよ。
少なくとも、彼は岡部さんが訴えるような政策の真逆を行って、現在のところ(経済的には)成功を収めています。その事実を見つめなおすことから始めてはいかがでしょうか?(2017/11/07 10:11)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

変化を受け入れやすい組織体質があればビジネス上の“地殻変動”が起きた際にも、他社に半歩先んじられる。

井上 礼之 ダイキン工業会長