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アサヒ、異次元買収の勝算

泉谷直木会長兼CEO「プレミアムで、生き残る」

2016年12月14日(水)

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 アサヒグループホールディングスは13日、ビール大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)からチェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアのビール事業を買収すると発表した。買収額は約9000億円で、日本企業による海外ビール事業買収としては過去最大だ。

 アサヒは10月に旧英SABミラー傘下のイタリアの「ペローニ」など4社を3000億円で買収したばかり。大型買収を次々と実施、大勝負に出ている。

 日経ビジネスでは2016年4月11日号特集「ビールM&A最終決戦」で、アサヒグループホールディングス泉谷直木会長兼CEOに、既に発表済みだった4社買収の狙いと勝算についてインタビューを行っている。

 今回の買収発表にあたり、泉谷会長のインタビュー記事を再録する。

「ペローニ」(右)、「グロルシュ」(中央)とも欧州のプレミアムビールとして長年親しまれている。アサヒビールの「スーパードライ」もアジアや北米で販売強化を進めており、今後はシナジー効果をどのように高めるかが焦点だ(写真=吉田 健一)

 ビール大手4社の中で、グループの売上高、海外展開の規模から見ると、3番手が定位置だったアサヒグループホールディングス(以下、アサヒ)が「大勝負」に出た。2月中旬、欧州の有力ビール会社など4社を約3300億円で買収すると発表した。

 ABインベブがSABミラーを買収するのに伴い、SABミラーが切り離しを決めた事業の一部が対象で、アサヒはイタリアの「ペローニ」、オランダの「グロルシュ」など、欧州市場でプレミアムビールとして知られるブランドを手にする。年内に買収を終え、ビールの「本場」である欧州市場に、日本のビール会社として初めて本格的に乗り込む。

アサヒグループホールディングス
泉谷直木会長兼CEO

1948年生まれ。2010年にアサヒビール社長に就任し、翌年ホールディングス体制に移行した。勉強家として知られ、最新の経済動向などを愛用するメモ帳に書き込み肌身離さず持ち歩く(写真=的野 弘路)

 アサヒの泉谷直木氏は今年3月末に会長兼CEOになった。2010年に社長となりアサヒの経営を担って以降、競合のキリンやサントリーは数千億から1兆円を超すような、巨額買収を繰り広げてきた。だが、アサヒは「身の丈経営」を標榜。オセアニアと東南アジアに集中したM&Aは高くても1000億円未満で、中規模な案件を多数実施してきた。

 国内のトップブランド「スーパードライ」の強さを土台にした手堅い経営が評価され、時価総額はキリンを抜いて、上場酒類会社でトップを走る。そんな経営を指揮してきた泉谷氏は、会長になるタイミングで大きな「賭け」に出たのだろうか。世界に打って出るための方針の大転換なのか。泉谷会長が胸の内を語った。

「プレミアム」にポジショニング

 「ABインベブがSABミラーを買収して、世界のシェアで30%、全世界のビール会社の営業利益の50%を占めるような、圧倒的なメーカーが誕生する。否応なく、ボリュームの競争ではなく、グローバルでどのようなポジションを取るかが問われる時代に入ってきたということだ」

 「当社が買収を決めた欧州のブランドは、その意味で非常に戦略的に使える。ビールは基本的にローカルなビジネスだが、プレミアム商品に関しては、高級レストランで飲んだり、富裕層が楽しんだりと、数量は限られていても収益性の高いビジネスができる。新興国の市場でも経済成長が続けば、そうした高級ブランドが求められる」

 PART 1のキリンでも触れた通り、海外での買収は大きなリスクと背中合わせだ。アサヒにとって今回の買収額は「異次元」で、仮に失敗したときのリスクは膨む。地理的にもアジアから離れ、買収後の統合作業や相乗効果の創出が難航する恐れはないのか。

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「アサヒ、異次元買収の勝算」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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