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ポケGOで注目!位置情報ゲームが広げる献血の輪

1回のイベントで、ゲームユーザーの358人が献血に協力

2016年8月25日(木)

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 ポケモンGOの配信元が提供するゲームアプリ「イングレス」。現実世界の史跡などを訪れることで進行するこの位置情報ゲームが、献血者を増やした。社会的な課題の解決につながるという、位置情報ゲームが潜在的に持つ大きな可能性を示している。

*当連載は、日経ビジネス2016年8月22日号特集「世界を変えるポケモンGO これから起こる革新の本質」との連動企画です。

 7月22日に日本で配信され、ブームとなったスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」。ゲームを使って人を目的の場所に移動させるという、このゲームが持つ特性を事業や地方活性化に役立てようとする動きが進んでいる。可能性は未知数だが、先を占う事例は既にある。

 ポケモンGOを開発・配信する米ナイアンティックが、配信している位置情報ゲームアプリ「Ingress(イングレス)」だ。

位置情報ゲームアプリ「Ingress(イングレス)」の画面。ユーザーが建造物や史跡などをポータルとして登録し、そこにほかのユーザーが訪れることで、自分が所属するチームの陣地を広げていくという仕組みだ

 イングレスでは、ユーザーが現実世界の建造物や史跡などを「ポータル」として登録し、そこにほかのユーザーが訪れることで、ゲームが進行していく。ユーザーは2つの敵対するグループのどちらかに所属して陣地を広げていくという、いわば「陣取りゲーム」だ。イングレスで登録されたポータルは、ポケモンGOのゲームでアイテムを集められたり、キャラクター同士を対戦させたりする場所として、活用されている。

 イングレスは2013年に正式にサービスを開始し、現在、世界200カ国以上で累計1500万以上ダウンロードされている。愛好者が多く、日本でもローソンや伊藤園など、多くの企業が事業への活用方法を探っている。

 こうした中、従来にはなかった新しい“集客”効果を生んでいるのが、献血だ。

ゲームを通じて17年ぶりに献血

 日本赤十字社は2015年から、一部の地域で、イングレスのユーザーが献血に協力するイベント「Red Faction(レッドファクション)」をサポートしている。イベントでは、イングレスのユーザーが、献血ルームをポータルとして登録し、そこを回って陣地を広げたり、グループの献血者数を競ったりする。献血の受付では、記念のオリジナルカードやバッジを配布することもある。

 「17年ぶりに献血しました」「実は初めての献血です」「これからは献血を習慣にしたいです」──。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には、そんなユーザーの投稿や献血している様子の写真などが上がり、献血者の新規開拓やリピーターの掘り起こしにつながった。献血には協力できなくても、献血ルームを訪れて募金に協力するユーザーもいたという。

 実際、2015年6月に関東甲信越エリアで開催したイベントでは、358人ものユーザーが献血をした。

 献血と言えば、献血ルームの近くで、必要な血液型の人数を掲示し、スタッフが協力を呼びかけるというのがよく見られる光景だ。献血ルームではお菓子や飲み物などを用意したり、ネイルサービスやマッサージといったイベントを行ったりして、リピーターを増やす工夫もしている。

 だが、若年人口の減少などによって、献血者数も減少傾向だ。今から20年前の1996年には600万人を超えていたが、2014年には500万人まで落ち込んでいる。

コメント2件コメント/レビュー

なかなか面白い視点でしたが、「協力」と言う言葉は双務であるべきでは??
献血が尊い行為であることは否定しませんが、献血パック(400ml)の価格は18,000円(もちろん検査や保存コストも含みますが)とも言われていますので・・・
「お金のない若者にはお金を、血液が必要な老人には血液を」でいいような気もするのですが、それを善意に求めているのことには本質的な違和感を感じます。
もちろん、このような取組を否定するわけではありません。
ポケモンGOで言えばポケコイン何個分になるのかなぁと考えたり。(2016/08/25 11:32)

「世界を変えるポケモンGO これから起こる革新の本質」のバックナンバー

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「ポケGOで注目!位置情報ゲームが広げる献血の輪」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

なかなか面白い視点でしたが、「協力」と言う言葉は双務であるべきでは??
献血が尊い行為であることは否定しませんが、献血パック(400ml)の価格は18,000円(もちろん検査や保存コストも含みますが)とも言われていますので・・・
「お金のない若者にはお金を、血液が必要な老人には血液を」でいいような気もするのですが、それを善意に求めているのことには本質的な違和感を感じます。
もちろん、このような取組を否定するわけではありません。
ポケモンGOで言えばポケコイン何個分になるのかなぁと考えたり。(2016/08/25 11:32)

 ゲームを利用するというのは面白い試みだが、普通の献血を、もっとしやすくしてほしい。

 私が行ける範囲の全ての献血センターは、17時には閉まってしまう。会社帰りには行けない。休日に行く機会は、家族持ちにはそうそうないだろう。
 飲んではいけない薬や期間なども、情報公開して欲しい。該当する薬を飲んでいる場合、数日間も服用を止めるのは難しいが、当日の朝だけ飲まなければ良いなら、献血後に飲めば済むこともある。そもそも、飲んではいけない薬は、厳しすぎると思う。
 ついでにいうと、今飲んでいる薬が大丈夫かどうか最初に問診で聞こうとしたら「何らかの薬を飲んでいるような奴は献血に来るな」的な態度を取られたこともある。薬ったって、いろいろある。アスピリンはまずいだろうが、ビオフェルミンなら大丈夫だろう。
 もう一つ、体重別などでの献血回数制限を、緩和して欲しい。私のようにメタボ気味の人は、400を年間3回までというのは勿体無い。献血どころか瀉血でもしてほしいくらいだ。(2016/08/25 10:34)

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