• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

記者はこうして外来種のスズメバチに刺された

そのとき犯した痛恨のミス

2017年9月1日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ついに日本に上陸した毒を持つ凶暴なヒアリ。専門家の間で今、「第2のヒアリ」と恐れられる外来種がある。「ツマアカスズメバチ」だ。長崎県対馬市で2012年に生息が確認され、今では巣を作るなどしてすっかり定着してしまった。対馬から日本全国へと生息範囲を広げないようにするには、駆除作業が大切。その現場を取材しようと訪れたところ、記者は不覚にも刺されてしまった。身をもって体験した記者が得た教訓と実感とは。

 「今日のはおとなしそうですよ」。8月15日の昼過ぎ。島の南部にある対馬市役所から車で北へ1時間以上かけて、島唯一のゴルフ場にたどり着いた。コース脇に生える梨の木にあるツマアカスズメバチの巣を駆除する業者に同行した記者に、担当者はこう教えてくれた。

木の高い場所にできた巣(長崎県対馬市) (撮影:林田大輔、以下同)

 ツマアカスズメバチは中国や東南アジア原産のスズメバチだ。大きさは在来のスズメバチと同じくらい。高いところに巣を作り、都市部でも増える繁殖力の強さが特徴で、対馬で営巣が確認されたのは13年。先に定着した韓国・釜山では、電柱や高層マンションのベランダなど、人々の生活圏での繁殖がみられていた。

 対馬では山林の20~30mあるような木の上や、空き家の軒下などで巣が見つかった。対馬市と環境省は協力して駆除作戦を開始。住民が見つけた巣を取り除いた数は14年度は150個、15年度は259個にのぼった。

 ところが、駆除件数は16年度は49個、17年度は記者が同行した梨の木が8個目と、2年前に比べて激減した。なぜか。

「トラップ」効果で激減

 春先の女王蜂の繁殖期に新しい作戦を採り入れた成果とみられている。カルピスと水、ドライイーストを混ぜた液体を入れたペットボトルに穴をあけ、木の枝などにつるす。中身が反応して醗酵したにおいに誘われて、ツマアカスズメバチの女王蜂がペットボトル内で溺死するという筋書きだ。16年度は計2000個のペットボトルを住民に配り、少なくとも7000匹以上の女王蜂を駆除したと推定している。

対馬では「蜂洞(はちどう)」と呼ぶ方法での養蜂が盛んだが……

 「トラップ」と呼ぶこのペットボトルの仕掛けに協力した扇米稔さんは「ミツバチにとって外敵となるツマアカスズメバチは脅威」と語る。扇さんは自宅の庭にミツバチが集まる「蜂洞(はちどう)」を作っているが、ツマアカスズメバチはミツバチを食べるとされており「最近は蜜が取れそうで取れない」と嘆く。少しでもツマアカスズメバチがいなくなれば、という思いで協力している。

コメント0

「環境 vs 人類」の目次

「記者はこうして外来種のスズメバチに刺された」の著者

庄司 容子

庄司 容子(しょうじ・ようこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社に入社し、社会部、横浜支局を経て企業報道部へ。化学、医療、精密業界、環境などを担当。2017年4月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

定年後の社会との断絶はシニアの心身の健康を急速に衰えさせる要因となっている。

檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師