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自動運転、特許で見えたグーグルの本気

根底で支えるのはトヨタ、GM出身の開発者

2016年9月13日(火)

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 2016年9月5日号の日経ビジネスの特集「ここまで来た 自動運転」では、日米欧のメーカーが出願した特許を読み解き、そこから見えてきた米国勢の隠れた実力について取り上げた(コラム「際立つGMとグーグルの強さ」)。三井物産戦略研究所の山内明弁理士が作成したデータから、特に完全自動運転(レベル4)の開発で米グーグルが圧倒的な強みを持っていることが分かった。

 ここでは、特許分析ソフトウエアの開発やコンサルティングなどを手掛けるパテントリザルトのデータを取り上げる。やはりここでもグーグルの強さが際立ったが、もう一つ、別の興味深い事実も見えてきた。まずは米国市場における各社の実力を見ていく。

米グーグルが開発中の無人運転車のプロトタイプ(写真:Kim Kulish/Corbis/Getty Images)

米市場でも強いトヨタに迫るグーグル

 下のグラフは、パテントリザルトが独自に作成した各社の「米国市場における自動運転関連の特許総合力」(2016年6月末時点)だ。特許はその内容によって競合他社などにもたらす影響が異なり、単純に出願特許の件数だけを比較しても各社の実力は見えてこない。そこでパテントリザルトは、各社が出したそれぞれの特許について次の3つの視点から総合的に「パテントスコア」を付け、分析している。
(1)出願人が早期審査請求や国際出願を提出するなど権利化への意欲を示しているか
(2)他の特許の拒絶理由通知に引用するなど審査官が先行技術として認識しているか
(3)競合他者から無効審判や異議申し立てがあるなど注目されているか
 つまり、パテントスコアは特許の「付加価値」と考えればよいだろう。

 グラフの縦軸は、特許を出願した企業(個人)のパテントスコアの合計である「権利者スコア」、横軸は最も高いパテントスコアの数値である「パテントスコア最高値」、円の大きさはその企業の出願特許件数を表している。これを見ると、トヨタ自動車が米国市場においても高い実力を誇る一方、そのトヨタに米ゼネラル・モーターズ(GM)とグーグルが迫っている様子も見て取れる。特にグーグルは、IT企業でありながら大手自動車メーカーと同等のスコアを獲得している点で存在感がある。

コメント2件コメント/レビュー

Googleストリートビュー用の撮影車を走らせ続けて、今なお膨大な道路情報を蓄積しつつあるGoogleが完全自動運転に向けて優位である事は間違いないでしょう。(2016/09/13 15:17)

「ここまで来た自動運転 世界初取材 ドイツ最新試作車」のバックナンバー

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「自動運転、特許で見えたグーグルの本気」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

Googleストリートビュー用の撮影車を走らせ続けて、今なお膨大な道路情報を蓄積しつつあるGoogleが完全自動運転に向けて優位である事は間違いないでしょう。(2016/09/13 15:17)

Patent Result社の指標もある計算式で算出されたものであり、絶対的なものではないのでトヨタやGMとどっちが高いと比べる意味はないのだが、ざっくりした特許戦略を知る上では参考になる。実際にはもっと詳細な分析を行い、どのような技術分野で何をクレームしているかを比較しない限り、単に「自動運転」といっても力を入れている領域と他社が優れていそうな領域は見えてこない。トヨタをはじめ他社は当然このあたりの分析もやっているであろうから、対策もとっているはずである。ただ、特許申請のシステム上、分析されたデータは既に過去(通常は1.5年前)のものだ。このような分析結果はあくまで参考情報として、それぞれの企業がどのような分野に注力し、どこに価値を求めて研究開発を進めるかは企業の方針次第ということである。そういう意味では、特許情報だけではなく、トップの言動やアライアンス締結、ソフトや特殊センサの発注状況等を把握し、常に最新の動向をつかんでおく必要がある。(2016/09/13 09:35)

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