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「謎肉」暴露の日清は「安定的に狂っている」

若者に支持されるCMは、自虐ネタとボケと突っ込み

2017年9月20日(水)

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 若者消費の「今」を検証してきた特集「企業は分かってない!若者消費のウソ」。最終回は、今、ネットで話題になっている日清食品のマーケティングの「謎」に迫る。

 日清食品の宣伝や広告に関する話題は尽きることがない。今は、9月18日に発売した即席麺「カップヌードル」の具材の1つ、「謎肉(なぞにく)」の謎を暴露するマーケティングが注目を浴びている。これまで明かされることのなかった謎肉の成分を公表すると、SNS(交流サイト)ではそれを面白がる投稿が殺到した。

 一方、過去にはカップヌードルの「OBAKA'S UNIVERSITY」と名付けたCMシリーズの1つで、不倫騒動を起こしたタレントを起用。その内容が「不謹慎だ」と批判され、約1週間で放映中止に追い込まれることもあった。

 それにもかかわらず、同社は「OBAKA」や「CRAZY」というキーワードを前面に出し、大胆なマーケティングを打ち出し続けている。同社の宣伝や広告には自虐ネタなどのボケがふんだんに盛り込まれ、あえて突っ込まれる“隙”がある。イマドキの若者の心をつかみ続ける、同社のマーケティングの「謎」を探った。

■関連記事:「○○離れ」は幻想だった!若者が殺到、欲望に刺さる5条件

 「よく若者から、『日清は安定的に狂っている』と言われる」――。

 そう嬉しそうに話すのは、日清食品の深澤勝義取締役だ。

 日清はなぜ、「狂っている」と言われるのか。そして、なぜ、そんなマーケティングを展開するのだろうか。いくつかの事例を基にその理由を探ってみたい。

 9月18日、日清は即席めん「カップヌードル」の発売46周年を記念して、「謎肉」の正体を明らかにした。その手法は一見すると、ふざけたものだ。

 謎肉とは、カップヌードルに入っている具材の1つで、ミンチ肉をサイコロ状に固めたものだ。正式には「ダイスミンチ」と呼ぶ。2005年頃からネット上で「謎肉」と呼ばれていた。日清はそのネット上で広まったスラング(俗語)に乗っかって、「謎肉祭」と称して謎肉を増量したカップヌードルを期間限定で発売するなどのキャンペーンを展開してきた。

日清食品は「名探偵コナン」のスピンオフ漫画「犯人の犯沢さん」とコラボ。「謎肉」の謎を解き明かす

 今年の「謎肉祭」は、人気漫画「名探偵コナン」のスピンオフ漫画「犯人の犯沢さん」とコラボレーションして、ネット上で「謎肉」の謎を解き明かす漫画を公開した。そのストーリーは、ボケと突っ込みの連続だ。

 詳しい内容は割愛するが、漫画の中で日清の宣伝部が「謎肉の正体バラしちゃえばウケるんじゃねえキャンペーン」「『謎肉、謎肉』と公式に乗っかりすぎてもうバズらない」と、ひたすらボケる。それに対して、犯沢さんがひたすら突っ込む。

「カップヌードル ビッグ 帰ってきた謎肉祭W」

 この特設サイトが当日からツイッターなどで話題を呼んでおり、翌日の19日にはキャンペーンを告知した公式ツイートのリツイートが1万6000件を超えた(19日17:45時点)。「今世紀最大の謎が解けた」「この流れ好き」など好意的の投稿が目立つ。

 ネット上で、カップヌードルのファンは「謎肉の正体は大豆だった」と盛り上がった。正確には、肉と大豆由来の原料に、野菜などを味付けたミンチ肉だが、「謎」としてきた食品原料を公表した姿勢も好感を呼んでいるのかもしれない。日清も自ら、飼料として大量の穀物を消費する肉は非効率で、植物由来の原料が地球を救うというメッセージを発信している。

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「企業は分かってない! 若者消費のウソ」の目次

「「謎肉」暴露の日清は「安定的に狂っている」」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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