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齊藤孝「“論破好き”の私が論破をやめた理由」

理屈で相手を追い詰める快感の「副作用」【大人の人間関係力】

  • 齊藤 孝=明治大学文学部教授

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2018年3月20日(火)

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あるテーマについて立場を分け、直接討論するディベート。“イベント”としては面白いが、仕事上では役に立たず、感情的な対立を引き起こしてマイナスになることも少なくない。会議が自然発生的にディベート化しないように注意しよう。(まとめ:島田 栄昭)
齊藤 孝(さいとう・たかし)
1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。累計部数1000万部を超える著書を送り出したベストセラー作家でもある。2018年2月に、ビジネスに役立つ実践的な“人づき合いのコツ”をわかりやすく解説した『大人の人間関係力』を上梓。(写真:平野 敬久)

 学生時代、法学部に在籍していた私の得意技は「論破」だった。友人たちと居酒屋に行っては議論を吹っかけ、理屈で相手を追い詰めることに快感を覚えていた。

 だが、次第に私は仲間内の酒席に呼ばれなくなった。いちいち理詰めで黙らされては、せっかくの酒がまずくなると考えたのだろう。これは当然の帰結だ。

 以来、私は猛省することになる。筋の通った理屈で論破しても、そこには一文の価値もない。むしろ、人間関係を壊すという大きな代償がつきまとう。

 特に日本人の場合、意見の対立は”感情の悪化”に直結しやすい。いわゆる「ディベート」の文化が定着していない以上、勝敗を白黒はっきりさせるようなコミュニケーション自体が、そもそも無意味なのだ。

勝っても相手は「動いてくれない」

 これは、仕事上の会議や交渉についても言えることだろう。いくら対立点があったとしても、理論武装して相手を言い負かそうとか、ましてや相手の弱点を突いて黙らせようなどと考えてはいけない。その場の議論で勝ったとしても、相手の中に感情的な”しこり”を残すだけで、思い通りには動いてくれないだろう。それは結局、両者にとって不利益だ。

 目指すべきは、あくまでも穏やかに、問題点を明確にして、お互いにアイデアを出し合う会議。多くのビジネスパーソンは、そんな会議や交渉を心がけているに違いない。

 ところが問題は、議論が白熱し、いつの間にかディベート的な泥仕合の様相を呈してしまう場合だ。特に、トラブル処理などポジティブになりにくい議題の時は、責任の所在などを巡って水掛け論になることがある。ケンカ腰の2人が舌鋒鋭く批判し合い、場合によっては、「その言い方が気に入らない」といった人格批判にまで発展し、周囲の出席者は押し黙って嵐が過ぎ去るのを待つのみ、というのが典型的なパターンだ。

コミュニケーションが専門で、TVなどのメディアで活躍する明治大学教授の齋藤孝先生。“1000万部超え著者”でもある齊藤先生が、ビジネスに役立つ実践的な「人づき合いの技術」を1冊の本にまとめました。

コミュニケーションが少々苦手で、人間関係にストレスを感じ、仕事や生活が何だかうまくいかない――。『大人の人間関係力』は、そんな悩みを持つ人に向け、偉人たちの教えや自身の経験に基づく「人づき合いのコツ」をわかりやすく解説しています。

読めば、日々の人間関係のストレスから解消され、毎日がラクに。是非、お手に取ってご覧ください。

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