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“先達”がアマゾンのビットコイン導入を予言

3年前から支払い対応する「米・2000億円企業」を現地で直撃

2017年10月12日(木)

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 日本ではビットコインを投機対象として捉える傾向にあり、決済手段として普及しているとは言いがたい。一方、米国には「決済に世界で初めて対応した上場企業」と言われている大手ネット通販が存在する。

 「オーバーストック」は2014年からビットコインの取り扱いを始め、今年の総売り上げは20億ドル(約2300億円)を見込む。社長としてビットコインを決済手段として導入し、現在はブロックチェーン事業を推進する子会社の社長を務めるジョンソンさんに現状と今後の課題を聞いた。

Jonathan Johnson(ジョナサン・ジョンソン)氏
ブロックチェーンアプリに投資する米メディチベンチャーズ社長。親会社のオーバーストック勤務時代は社長、会長を歴任し、仮想通貨部門を牽引。同社を上場させた実績を持つ。

 米国の大手通販サイト「オーバーストック」が、ユーザーの支払い手段としてビットコインの受け入れを決めたのは2013年12月。当時社長だったジョナサン・ジョンソンさんが、息子から「なぜ、ビットコインに対応しないのか」と聞かれたのがきっかけだ。「翌2014年初頭からビットコイン支払いに対応する」というプレス発表は瞬く間に大ニュースになった。

米オーバーストックは、企業が抱える余剰品や倒産企業の在庫を引き取り、ディスカウント価格で消費者に販売するビジネスモデルで事業をスタート。ベッドやバスグッズ、キッチン用品、電化製品といった家庭用品などを揃え、現在は新品も扱う。2014年からビットコインでの購入が可能に。1999年に創業し、2002年にナスダックに上場。

1.2億円分がビットコインによる売り上げ

通販サイト「オーバーストック」はビットコインに加え、50種類もの仮想通貨での支払いに対応している。

 それから3年、現在も状況は好調だ。ビットコインで支払われた売り上げは、昨年1年間で110万ドル(約1.2億円)に達した。さらに今年は、「過去最高の300万ドル(約3.4億円)に達する見込み」だという。ただし、ドルでの支払いを含む総売り上げは昨年が18億ドル(約2000億円)、今年は推定20億ドル(約2300億円)なので、ビットコインが占める割合自体は全体の1%にも満たない。

 今年8月からは、新たに50種類の仮想通貨を受け入れているが、同社が決済に対応する仮想通貨全体の9割以上をビットコインが占める状況だ。

先行者利益で単価2倍

 仮想通貨による購入者が多い州は、自由志向が強い「ニューハンプシャー州」「ユタ州」と、デジタルテクノロジー精通者が多い「カリフォルニア州」「ワシントン州」。最新データによると、平均購入価格は約420ドル(約4万7000円)分で、ドルでの支払いと比べて2倍以上になる。「仮想通貨決済が可能な通販サイトはまだ少ないからだろう。ビットコインで支払うユーザーは、次回も買い物をしてくれる優良顧客になりやすい」。

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「“先達”がアマゾンのビットコイン導入を予言」の著者

飯塚 真紀子

飯塚 真紀子(いいづか・まきこ)

在米ジャーナリスト

雑誌編集を経て、LAを拠点に、政治経済、社会、トレンドなどをテーマに様々な雑誌に寄稿。著書に『9・11の標的をつくった男』(講談社)、『そしてぼくは銃口を向けた』『銃弾の向こう側』(草思社)他がある。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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