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がん検診の受診率にも影響する貧富の格差

「がん検診は必要ない」と語る懐疑論者への回答

2018年4月11日(水)

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 本連載ではこれまで、肺がんや胃がん、前立腺がん、大腸がんなど、様々ながん検診について解説してきました。

 がん検診の有用性は膨大なデータによって証明されています。しかしその一方で、解説を進めるにしたがって、様々な問題点も浮き彫りになってきました。

 例えば前立腺がんを調べるPSA検診は、寿命に影響しないラテントがんを見つけている可能性があります。乳がん検診のマンモグラフィーは、高濃度乳腺に対して診断能力が落ちてしまいます。さらに結果の通知方法にも、再検討すべき点があると指摘しました。そのほかのがん検診についても、まだまだ色々な問題を抱えています。

 それらの情報を受けて、「がん検診には意味がない」と主張する人たちも、世の中には存在します。そしてこうした主張を真に受ける人がたくさんいます。

 本当にがん検診には意味がないのでしょうか。それとも、問題を歪曲して喧伝しているだけなのでしょうか。はたまた、真実はその中間にあるのでしょうか。

 今回からの3回は、「がん検診には意味がない」と主張する人たちの論拠を紹介しながら、その妥当性を検討していきたいと思います。

 さて、ではまずこれからスタートしましょう。

【がん検診懐疑派の論拠1】 「がん検診は、寿命を延ばしていない」

 かなり大きな問いかけからスタートしたいと思います。
 大前提として、がん検診は、検診をすることによって、そのがんの死亡率が減少することが「統計的に証明されている」から実施されています。それに対して懐疑派は、こう主張します。

 「本当にそのがんでの死亡率が減少するのであれば、その結果、寿命が延びる(=脳卒中や心筋梗塞などすべての死因を合わせた死亡率も減少する)はずだ。しかし、それが証明された研究はない。つまり、がん検診は寿命を延ばしていないから意味がない」

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「がん検診の受診率にも影響する貧富の格差」の著者

近藤 慎太郎

近藤 慎太郎(こんどう・しんたろう)

医師兼マンガ家 

北海道大学医学部、東京大学医学部医学系大学院卒業。山王メディカルセンター内視鏡室長、クリントエグゼクリニック院長などを歴任。マンガを使って医療をわかりやすく解説。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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