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外国人観光客も早く寝る

2017年9月25日(月)

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 日本を訪れる外国人観光客は増えている。東京や京都などと並び人気なのが北海道だ。2016年度に北海道を訪れた外国人観光客は前年比10.6%増の230万人となり、10年前の3.8倍に増えた。札幌市の繁華街、ススキノにも多くの外国人観光客が訪れる。1キロ四方の狭い一角に4000店以上の飲食店がひしめき合う日本屈指の歓楽街だ。

 かつてススキノといえば出張族でにぎわった街だ。ススキノの歴史は約150年ほどで当初から出張族を相手にしてきた。1870年に岩村通俊氏が赴任し、一時中断していた札幌本府建設が再開した。大工や職人が大量に札幌で過ごすことになり、これらの人々の需要を目当てに飲食店や貸座敷ができた。開拓のためにきた職人たちを引きとめておく方策として、飲食店を集約したことで、ススキノは誕生した。こうした由来からみても出張族を相手に繁栄してきたのだ。

 だがいまススキノに大きな変化が出始めている。夜が静かになってきたのだ。2017年8月にススキノを訪れると21時を過ぎた頃から人が減りだした。かつて午後10時頃でもトレードマークであるNIKKA前のすすきの交差点は、「肩をぶつけず歩くのが難しかった」(地元関係者)全盛期と比べれば人影まばらとしか言いようがない。

 さらに、0時になると一層寂しくなってきた。出張者が減っただけでなく、地元のサラリーマンの需要もしぼんでいる。1997年の北海道拓殖銀行の破綻以来、北海道経済は低迷し個人消費は落ち込みが続いている。自腹で飲む人が増え、2次会には行かなくなってきた。

 地下鉄の終電が0時15分。近郊に住んでいる人が多い札幌とはいえ、夜中まで飲む人は減った。深夜1時前に客が誰もいなかったラーメン店の店主は「ほんとサラリーマン減った。早く家に帰って寝ちゃうんだろうね。閉店時間は朝3時だけど、営業時間の短縮を考えている」と明かす。タクシーも長蛇の列をなし、なかなか乗客が見つからずタクシーは増える一方だった。

 接待需要は大きく減り、その分を外国人観光客が埋めていく。ススキノの飲食店関係者は願うが、そう簡単なものではない。外国人観光客も遅くまで飲み歩くことはなく、早々にホテルへ帰ってしまうのだ。

8月下旬の夜21時頃のススキノの風景。観光客が一気に帰りだした(写真:佐藤雅彦)

「寝るな日本人 国は夜から衰退する」の目次

「外国人観光客も早く寝る」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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