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ヒラリー対トランプ、勝者なき論戦

嫌われ者同士の戦いは第2戦に!

2016年9月30日(金)

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 守勢に回る時間が多かったことを考えれば、負け惜しみの一つでも言いたくなる気持ちは分からないでもない。

 9月26日、米ニューヨークで開催された米大統領選のテレビ討論会。大統領の座を争う2人による初の直接対決は、過去に例がないほどの高い注目を集めた。米ニールセンによれば、テレビで討論会を視聴した米国人は少なくとも8400万人と過去最高。ネットでの視聴も含めれば、それ以上の人が2人のバトルに釘付けになった。

討論会の冒頭で握手するトランプ氏(左)とクリントン氏(右)(写真:ロイター/アフロ)

大統領候補らしさが裏目

 1960年のケネディ氏とニクソン氏、1980年のレーガン氏とカーター氏の時のように、討論会のパフォーマンスが勝敗の帰趨を決めたケースは過去にはあるが、最近は討論会そのものが選挙結果に決定的な影響を与えることは減っている。それでも、今回の討論会が注目を集めたのは両候補ともに好感度が低く、判断をしかねている有権者の有力な材料になるとみなされたためだ。

 政治家としての経験や判断力は評価できるが、嘘つきで不誠実だいう印象のクリントン氏と、アウトサイダーとして閉塞感の漂う現状を打破するという期待がある半面、知識や言動、振る舞いなどあらゆる面で大統領の気質に欠けると思われているトランプ氏。いわば究極の消去法を迫られている米国民にとって、90分の真剣勝負はどちらがマシなのかを見極める重要な機会である。

 それでは初戦はどちらが勝ったのか。既に様々なところで指摘されているように、メディアの評価や調査会社の数字を見ると、クリントン氏が優勢だったという見方が強い。

コメント6件コメント/レビュー

実際のディベートを観ると、クリントン氏はとても理知的で、トランプ氏の何度もの横槍も上手に受け流して丁寧に自分の主張を伝えており、たいへん能力の高い人だという信頼感が感じられる。

一方でトランプ氏は粗野で乱暴だが改革者のように見えるのかもしれないが、実際には政治の業務処理能力が高いかどうかが全てなので、その点で大きくクリントン氏に劣るトランプ氏を選ぶのはかなり大きなリスクだと改めて実感した。

フィリピンのドゥテルテ大統領のような志があり国を本当に良くしたいと思って強権で実行している改革者ならば良いが、クリントン氏にはドゥテルテ大統領のような志は感じない。(2016/09/30 19:02)

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「ヒラリー対トランプ、勝者なき論戦」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

実際のディベートを観ると、クリントン氏はとても理知的で、トランプ氏の何度もの横槍も上手に受け流して丁寧に自分の主張を伝えており、たいへん能力の高い人だという信頼感が感じられる。

一方でトランプ氏は粗野で乱暴だが改革者のように見えるのかもしれないが、実際には政治の業務処理能力が高いかどうかが全てなので、その点で大きくクリントン氏に劣るトランプ氏を選ぶのはかなり大きなリスクだと改めて実感した。

フィリピンのドゥテルテ大統領のような志があり国を本当に良くしたいと思って強権で実行している改革者ならば良いが、クリントン氏にはドゥテルテ大統領のような志は感じない。(2016/09/30 19:02)

冒頭から米国の今後の観点から、経済政策についてやり取りがあり、製造業回帰のトランプ氏と、プロフィット・シェアの所得配分、新エネルギー投資のヒラリー氏が明確になった。減税で果たして工場が回帰するのか、一方でCEOの高額報酬を引き下げて、中間層の所得を高める”反・ウォール街”型の政策は可能なのか、経済視点で掘り下げるポイントは豊富だったと感じる。(2016/09/30 15:11)

この記事にあるように現代ではTV討論が投票に大きな影響を与えるとは思えない。どちらがより好感度を上げたかとかいわゆる識者-マスコミも含めーの分析はあまり意味をもたない。トランプを支えているのは識者といわれる人たちに背を向けた大衆、中西部で仕事を終えカントリーを聞きながらビールを煽り友人とハイタッチをし帰宅する。自分の意見を表現できずその場もない。岸総理の言っていた声なき声。ここをとらえなければ識者の自己満足に終わる。(2016/09/30 10:48)

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