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トランプ氏は経済でのみ世界を語っている

米有力シンクタンク、リチャード・フォンテーヌ会長に聞く

2016年10月4日(火)

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11月8日の米大統領選まで5週間。民主党のヒラリー・クリントン候補と共和党のドナルド・トランプ候補による熾烈な競争が繰り広げられている。いずれが選ばれるにしても、彼らの現状認識や政策は日本と世界に大きな影響を与える。現時点で把握できるそれぞれの政策について、安全保障政策に定評のあるシンクタンク、「センター・フォー・ア・ニュー・アメリカン・セキュリティ」のリチャード・フォンテーヌ会長に聞いた。
9月26日夜(日本時間27日午前)のテレビ討論会の結果について、「民主党ヒラリー・クリントン候補の勝ち」とする米メディアが多かったが…(写真:ロイター/アフロ)

在日米軍の撤退はバッドアイデア

米国大統領選が目前に迫っている。共和党のトランプ氏は日本やNATO(北大西洋条約機構)の加盟国が応分の負担をしていない旨を発言するなど、既存の同盟関係の見直しに言及しているが、新大統領になって米国の外交政策はどう変わるとみているだろうか。まず、日本についてご意見を聞かせてほしい。

リチャード・フォンテーヌ会長(以下、フォンテーヌ):トランプに関して、彼の政策をどう見ているかという質問に答えるのは本当に難しい。彼は様々なテーマについて、あまりに異なる意見を持っているからね。

リチャード・フォンテーヌ氏
センター・フォー・ア・ニュー・アメリカン・セキュリティ(CNAS)会長
米上院外交委員会や米国務省、米国家安全保障会議、CNASのシニアアドバイザー兼シニアフェローなどを経た後に現職。2008年の大統領選の際にはジョン・マケイン上院議員の外交政策アドバイザーとして仕えた。若い頃、英語の教師として1年間、埼玉の高校に勤務した経験がある。

 日本については、よく知られているように、米軍の配備に対するホスト・ネーション・サポート(注:在日米軍に対して日本政府が実施する駐留支援のこと)の総額を増やすべきだと述べている。それが実現しなければ米軍を撤退させる。それが日本の核武装を意味したとしても、それはそれで構わないということのようだ。

 米軍撤退は完全にバッドアイデアで、好ましいことではない。撤退すれば、現在受けている日本からの支援がなくなるため、米政府のコストは確実に増えるだろう。ただ、米軍撤退でどれだけシリアスな状況になるかは正直よく分からない。トランプ氏が大統領に選ばれるとして、撤退がどの程度になるのかも分からない。どこまでが選挙の際のレトリックなのかも分からない。誰も分からないのではないだろうか。

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「トランプ氏は経済でのみ世界を語っている」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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