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損保ジャパン、掛け声だけじゃない働き方改革

2016年10月24日(月)

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 長時間残業は禁止──。今や多くの企業がノー残業デーなどを設けるようになっている。
 だが制度を作っただけでは意味はない。隠れ残業を生むだけだ。効率よく働くためのソリューションを一緒に提示しなければ、いつまでたっても本当の意味の働き方改革は進まない。
 では企業はどうしたらいいのか。ヒントとなる事例が、2015年度から働き方の改革を始めた損害保険ジャパン日本興亜の取り組みだ。

 損害保険大手の損害保険ジャパン日本興亜は、2015年度から働き方改革に力を入れている。

 まず、在宅勤務(テレワーク)やサマータイム(朝方勤務)、シフト勤務などの制度を整備した。介護や育児といった事情を抱えた人だけを対象とするのではなく、全社員の2万7000人が使えるようにしたのが特徴だ。在宅勤務は、セキュリティが確保できる場所であれば自宅以外のテレワークも認めるなど、自由な働き方を可能な限り実現した。

全社の「ノー残業デー」である水曜日の夕方の1階出口。5時を過ぎると、退社する人で混雑し始める。(写真:的野弘路、以下同)

 「小さな本社における働き方」と題したハンドブックは、同社が進める働き方改革のもう一つの特徴だ。小さな本社とは、最小の人数で最大の価値を創造する体制で現場を支援するという意味が込められている。20ページにわたる冊子には、現状の課題や運用上のルールが細かく掲載してある。

 効率的な働き方ができないのはなぜか。生産性が上がらないのはなぜか。ハンドブックにはその原因がいくつか並んでいる。おそらく多くの企業で耳の痛くなるような内容だ。
①ヒラメ病(現場より本社内の評価を重視)、②やりっぱなし病、③前例踏襲病、④検討大好き病(実行に踏み出さず、ずっと検討を続けている)、⑤タコツボ病、⑥みんなで病(大人数を集めて検討を推進)、⑦伝書鳩病──といった具合だ。

資料は2割の時間で8割を完成させよ

 冊子にはこうした実情を変えていくためのルールが書いてある。資料作りの手法、会議の運営の仕方、社内コミュニケーションのルールなど、詳細な具体策だ。

 例えば資料作りは、「(米マイクロソフトの)ワードを基本とする」とある。パワーポイントの資料は見た目はきれいだが、絵や図形を多用することで論点やロジックが不明確になると指摘。手間がかかる割に本質的な内容に乏しい資料となるいことが多いとして、ワードを基本とし、ロジックや論点を文章でまとめることを勧めている。

 資料制作に割く時間にも言及している。時間をかけて立派な資料を作っても、上司から指摘されて出し直しが発生すれば非生産的だ。そこで、早く作って早く見せることを強調。作業開始から締め切りまでの時間のうち、最初の2割の時間で80点の資料を作るよう求めている。残りの20点は詳細なデータを集め、関係者との調整で積み上げていくイメージだ。

 「上司から『早く出してね』と促されることで、資料を早く作るのが、自然に習慣として身につくようになりました」とある社員は話す。

 会議の運営ルールは、「30分一本勝負」として、25分を目安に運営するように準備する。会議資料には進行の時間の目安を記載し、事前に関係者で共有し、説明は簡潔にして議論に時間をかける。会議に対するコスト意識をもって、出席者を最低限にする。議事録は早く作成して、決定事項と「いつまでに誰が何をやるか」を明確に記して、効率的な会議運営につなげていく。

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「損保ジャパン、掛け声だけじゃない働き方改革」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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