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ビッグデータで保険料や与信枠が個別に変わる

2018年以降、ダイナミックプライシング時代に突入へ

2017年10月25日(水)

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ビッグデータを活用すれば、商品やサービスの価格を消費者ごとに変えられるようになる

 「今年は安全運転を徹底したので自動車保険の保険料が昨年と比べて2割も安くなった」。「健康年齢は実年齢より5歳若いとされ、生命保険料が年間4000円ほど下がった」。2018年以降、ビッグデータの利用によって、消費者ごとに対価を変えられる商品やサービスが続々登場する。

 人の行動や体調、好み、さらには信用まで、個人のデータそして個人が社会に関わる際のデータを記録し、人工知能(AI)なども使い、記録されたデータを解析していく。保険、融資、宿泊といった以前からあるサービスがビッグデータによって新たな価値を届ける時代が幕を開ける。

 一方で、データを流通させる仕組みをどう整備するのか、プライバシーを保護しつつ個人データをどこまで利用できるのか、といった課題の検討を進めなければならない。

ビッグデータ連動の生命保険

 生命保険大手はビッグデータに基づく保険商品の開発に注力しており、2018年以降、多様な商品が登場しそうだ。

 第一生命グループのネオファースト生命はいち早く、実年齢に代えて健康年齢で保険料を決定する保険を発売している。癌など八大生活習慣病に対し入院一時給付金を払う保険「ネオde健康エール」だ。契約時と3年ごとの更新時に被保険者の健康診断結果などを基に独自の「健康年齢」を判定し、保険料を決める。

 例えば男性で健康年齢が50歳の場合、月払保険料は2722円。これに対し、健康年齢が40歳では1782円に下がる。同社によると、健康年齢が5歳若い人が生活習慣病にかかるリスクは健康年齢が実年齢と同じ人より2~3割下がるという。

 健康年齢を算出する上で、日本医療データセンターが保有する約160万人の健診データや診断報酬明細書(レセプト)などを使い、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーの分析技術を用いている。算出に先だって被保険者が体格(BMI)、血圧、尿検査、血液検査のデータを提出する。

 この仕組みは3年ごとの健康診断結果を利用しているが、生保各社は健康に関するデータを常時取得する技術の実用を進めている。有力なのは、スマートフォンで健康的な生活の維持を支援するアプリを提供する方法である。

 アクサ生命保険は2014年から、契約者に健康アプリ「Health U」を提供している。アプリが出す質問に契約者が答えていくと、健康度と健康的な活動への前向き度に基づき、契約者の健康状態を9つのステージから判定してくれる。さらに「外食でもサラダを食べる」「甘いものは1日3口まで」など、契約者の状況に応じた健康習慣を提案。契約者は1日の歩数の目標を立て、達成状況を記録し、友達と比較できる。

 日本生命はマピオンのウオーキングアプリ「aruku&(あるくと)」と連携して、個人契約者向けにアプリの利用に応じて独自の「健康サポートマイル」を提供する予定だ。

 AIの活用も始まった。明治安田生命はダイエット支援アプリを提供するFinc(東京都千代田区)と組み、中小企業向けに健康経営を後押しするサービスを提供する。歩数、体重、睡眠、食事といった日々のライフログをスマートフォンアプリで記録・管理し、従業員の健康の維持・増進を図る。

 

 ライフログのほか、体温や血圧などバイタルデータを基に、「パーソナルコーチAI」というソフトがアドバイスを配信する。Fincには、明治安田生命のほか、第一生命保険なども出資している。

コメント3件コメント/レビュー

細かいことを言うようで申し訳ないが、この手のIT関連を織り込んだ記事ではそのIT技術の定義はそこそこ明確にしておいた方が良いのではないか?
先ずAIだが、最近ほとんどの、そしてこの記事で使われているAIは「数理統計」以外の何物でもない。
ある事象Aが観察された時、交通事故を起こす確率との関連は、相関分析などで数値的に示すことが可能だが、この使い方をなぜか最近はAIと言うようだ。
「NHKスペシャル、AIに聞いてみた」も、単純に「数理統計」で示される「仮説」をそのまんま「AI(人工知能)が導きだし、従来にはない「一手」」としていた。

数理統計を真面目に使っている人たちの間では、当たり前のことだが、統計数理が直接示す結果は「別途検証を必要とする仮説」に過ぎない。

それから、保険には互助の精神が根底にあるし、今後もそれをないがしろにしてはならないだろう。言いたいことは、「被保険者から得られるデータで、保険金支払いになりにくい集団の保険料を安くする」は、行き過ぎると「保険金支払いになる集団の保険加入阻止」になる可能性がある。

「タバコを吸わない人の、肺がん保険料がタバコを吸う人の保険料より安くする」に同意できるのは、「禁煙するかしないかは本人の意思でどうにでもなる」からであり、では「遺伝子レベルでの評価」を取り入れるのは妥当だろうか?

これもOKとなれば、妊娠初期に選別が行われるようになる可能性(所謂優生学)もある。まぁこの場合は、その選別に保険会社が関与するのではないけれど・・・。(2017/10/25 15:04)

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「ビッグデータで保険料や与信枠が個別に変わる」の著者

市嶋 洋平

市嶋 洋平(いちしま・ようへい)

日経ビッグデータ編集長

日経コンピュータ、日経コミュニケーション、日経新聞などを経て、2012年11月にビッグデータ・プロジェクトを立ち上げた。企業のデータ活用促進やデータサイエンティストの人材育成などに取り組む。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

細かいことを言うようで申し訳ないが、この手のIT関連を織り込んだ記事ではそのIT技術の定義はそこそこ明確にしておいた方が良いのではないか?
先ずAIだが、最近ほとんどの、そしてこの記事で使われているAIは「数理統計」以外の何物でもない。
ある事象Aが観察された時、交通事故を起こす確率との関連は、相関分析などで数値的に示すことが可能だが、この使い方をなぜか最近はAIと言うようだ。
「NHKスペシャル、AIに聞いてみた」も、単純に「数理統計」で示される「仮説」をそのまんま「AI(人工知能)が導きだし、従来にはない「一手」」としていた。

数理統計を真面目に使っている人たちの間では、当たり前のことだが、統計数理が直接示す結果は「別途検証を必要とする仮説」に過ぎない。

それから、保険には互助の精神が根底にあるし、今後もそれをないがしろにしてはならないだろう。言いたいことは、「被保険者から得られるデータで、保険金支払いになりにくい集団の保険料を安くする」は、行き過ぎると「保険金支払いになる集団の保険加入阻止」になる可能性がある。

「タバコを吸わない人の、肺がん保険料がタバコを吸う人の保険料より安くする」に同意できるのは、「禁煙するかしないかは本人の意思でどうにでもなる」からであり、では「遺伝子レベルでの評価」を取り入れるのは妥当だろうか?

これもOKとなれば、妊娠初期に選別が行われるようになる可能性(所謂優生学)もある。まぁこの場合は、その選別に保険会社が関与するのではないけれど・・・。(2017/10/25 15:04)

これが本当の平等を実現する方法なのだろうと思う。問題は、「なりすまし」で、例えば運動嫌いの人が生命保険料を安くするために他人の運動データを買って自分の活動情報としてビッグデータに組み込む様な手法だ。仲を取り持つ周旋屋も出てくるのでは無いだろうか。そういった不正をさせないために、全てのデータ取り込みの「本人確認」を確実なものにするか。それには、常に身に着ける腕時計やネックレス、ブレスレットの様なもので常に本人確認を出来る様な仕組みがいるだろう。今は指紋認証や静脈認証、音声認証、さらには顔認証もあるそうだが、どれも任意のタイミングで可能かどうか。例えば指紋認証であれば、指サックの様なもので指紋認証をしながら走ったり、泳いだり、血圧測定したりをGPSとの組み合わせで確認できる様なものが要る。この記事では「保険料や与信枠」を例として上げているが、保険料でも、生命保険以外に医療保険あり、火災保険あり、自動車保険あり、それら全ての保険料はその個人がどの様な食生活や運動をしているのか、睡眠は十分に取っているのか、という様な事柄が全て絡み合うと、個々人による費用差は大きく開くものだと思う。医療保険や生命保険は同じ性別年齢で、健康という同じ条件でも保険代は倍半分の差が出るのだろう。ところで、現時点で「喫煙」の有無を判別する方法はレントゲン以外にあるのだろうか。過去の喫煙歴も現時点での喫煙も全て判定出来たら嘘もつけなくなる。それはそれで、「暮し難くなる」と感じる人もいるだろう。(2017/10/25 10:38)

 …ということは、個人が自分自身の管理領域の、ヒトモノカネの出入りを管理できないと釣り合いが取れなくなる。
 つまり個人単位での管理プラットフォームが必要ということ。個人の目から見たら、ダイナミックプライシングなど、目が回るように煩雑な作業になる。
 だからAiということになるが、ならば意思決定の結果への責任はどうなるかという問題にまた帰結することになる。(2017/10/25 05:27)

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