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東芝・シャープが勝ち目のない案件に挑んだ理由

大失敗の共通項を神戸大学の三品和広教授に聞く

2017年11月13日(月)

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経験を積んだ事業なら、失敗確率は低いのか

計算上は、米国企業でも日本企業でも「損失の期待値」は同じようなレベルになると思います。

三品:ここで、リスクのもう1つの側面を考えねばなりません。最悪のケースに陥ったら、最大でいくらの損失が発生するかということです。

 仮に発生確率が0.1%程度に過ぎなかったとしても、不運が重なることはあり得ます。そうした時に、財務が耐えられるのかを考えておかないといけません。投下金額の絶対額を自社の財務体力と比べる必要があります。

 堺市に巨大な液晶工場を建設したシャープと巨費を投じて米ウエスチングハウスを買収した東芝は、2つ目のリスクを見誤ったのです。文字通り社運を賭けたわけですが、大きく転んで債務超過に転落してしまいました。

 CFO(最高財務責任者)がCEO(最高経営責任者)の部下のようになってしまい、財務面からブレーキをかけられなかったのが1つの原因でしょう。

シャープも東芝も、事前に「損失の期待値」については計算したのではないでしょうか。

三品:そうでしょうね。挑戦する事業からもそうした考えが見てとれます。

 シャープの場合は液晶を長年手掛けてきたので、テレビ事業なら何とかなると考えていた。東芝は数十年間にわたって原子力ビジネスを手掛けてきたので、米国でも原発建設をこなせると思っていた。

 三菱重工業のMRJも同様です。米ボーイングの下請けで経験を積んでいますし、防衛省向けの戦闘機も手掛けている。航空機に関しては全くの素人ではないという自負があるでしょう。

 つまり、自分たちが経験を積んでいる事業ならば、まさか手痛い失敗にはならないだろうと思い込んでいるわけです。失敗の確率が低ければ巨大な投資をしても大丈夫。そういう理屈なのです。

全く見知らぬ場所ではなく、経験の通用する領域で勝負するのは当たり前のように思えます。

三品:皆さんここで計算違いをするのです。事業の中身は、時代や置かれた立場によって全く異なるからです。

コメント27件コメント/レビュー

著者の書籍も読んでいますが、今回のコラムはあまり感心しません。
シャープと東芝の失敗は、大型すぎる投資をしたという点では似ていますが、全く別のモノだと思えます。
シャープの工場は大型工場を建設したが、東芝は実際にはそんな価値が無いものをはるかに高額で買収しているからです。

また、アップルを例に出していますが、シャープはそういった企業との競争で大型投資をしたのでなく、サムスン電子のような財閥系企業との投資競争によって勝負をしたのだと思います。

シャープは民主党政権の円高政策によって輸出競争力を失い、更に地デジ対応による短期的な判断で自社を優先し、外販先を失ってしまったために、巨大工場を活かせなくなったのが最大の失敗だと考えられます。

それすら大型投資をしたのが悪い、で説明してしまうなら、著者の能力を疑います。
きっと、大型投資をせずにサムスン電子などに負けていたら、「大型投資をしないのが悪い」「大胆な経営判断ができない」と批評するのでしょう。

私はシャープと似た事例はスカイマークだと考えます。(2017/11/14 16:13)

「失敗の法則」の目次

「東芝・シャープが勝ち目のない案件に挑んだ理由」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

著者の書籍も読んでいますが、今回のコラムはあまり感心しません。
シャープと東芝の失敗は、大型すぎる投資をしたという点では似ていますが、全く別のモノだと思えます。
シャープの工場は大型工場を建設したが、東芝は実際にはそんな価値が無いものをはるかに高額で買収しているからです。

また、アップルを例に出していますが、シャープはそういった企業との競争で大型投資をしたのでなく、サムスン電子のような財閥系企業との投資競争によって勝負をしたのだと思います。

シャープは民主党政権の円高政策によって輸出競争力を失い、更に地デジ対応による短期的な判断で自社を優先し、外販先を失ってしまったために、巨大工場を活かせなくなったのが最大の失敗だと考えられます。

それすら大型投資をしたのが悪い、で説明してしまうなら、著者の能力を疑います。
きっと、大型投資をせずにサムスン電子などに負けていたら、「大型投資をしないのが悪い」「大胆な経営判断ができない」と批評するのでしょう。

私はシャープと似た事例はスカイマークだと考えます。(2017/11/14 16:13)

大学教授の記事には、ほとんどの場合、学者の机上の空論という批判的コメントがされますね。
しかし、それは三品教授が指摘するような、経験からしか学ばない姿勢ではないかと思います。
一人の人間が経験できる範囲は限られており、他社、他業種のケースを研究して発表してくれる学者の方の知見は有用ではないでしょうか。(2017/11/14 15:42)

経営者の周囲にYESマンしか置かないようにしているからじゃないですか。太鼓持ちが多すぎです。誰も怖くて失敗したときのことを言えない。仮に言っても怒鳴られるだけ。(2017/11/14 10:19)

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