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なぜビットコインなのか?仮想通貨投資家の実像

「バブル」の声があってもお金を投じる理由

2017年11月21日(火)

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 日経ビジネスは11月20日号の特集「現金消滅」で、世界的な潮流である仮想通貨の台頭や電子マネーの普及、それらがもたらす個人や企業、社会の未来について探った。それは現金志向が根強いとされる日本でも確実に浸透している。象徴する動きの一つが仮想通貨の代表格である「ビットコイン」の広がりだ。11月上旬時点で日本円によるビットコインの取引額は世界全体の約6割を占める。一部のマニアだけではなく裾野は大きく拡大した。その主な目的は投資だろう。急激な相場上昇が話題になったことで投資対象として注目する個人が増えているのだ。オンライン連動企画の第1回では、実際にビットコインに投資している人に、その理由や動機を聞いてみた。

生命保険も解約してビットコインに

 今年9月に結婚した新婚の荒川町子さん(29、仮名)。籍は入れたが結婚式はまだしていない。できるかどうかはビットコインの相場次第だという。

夫婦でビットコインに投資する新婚の荒川さん。期待通り相場が上昇すれば結婚式を挙げる予定だ

 今年の6月頃、荒川さんが勤めるIT企業の取引先に仮想通貨事業を行っている会社があり、ビットコインを知った。これといった趣味がなくお金を使わない夫と話し、「放っておいても増えない預金よりはマシなのでは」という軽い気持ちでビットコイン投資を始めた。

 ハマったのは夫だった。それ以降、夫は仮想通貨について猛烈に勉強を開始、パソコンの前にひたすら張り付くようになった。「まぁ趣味が見つかってよかったかな」と思っていた。

 ただ、それは予想以上だった。

 気づけば生活に必要なお金以外、約600万円全ての預金をビットコイン投資に充てるようになった。基本的に右肩上がりが続いたビットコイン相場。持っているだけで含み益が出ていたが、今年8月にビットコインの分裂騒動が発生した。相場は大荒れとなり、利幅取りを狙った売買が裏目に出て含み益が8割減ってしまった。

 失敗を取り返すために夫が目を付けたのが裁定取引と呼ばれるものだ。同じビットコインでも取引所によって価格は微妙に差がある。複数の取引所に口座を開設し、相場の安い取引所でビットコインを購入して、高い取引所の口座に送金。日本円に戻せば価格差分の利益が出る。この裁定取引で稼ごうという腹だ。

 理屈の上では着実に利益が出るといっても、実際には作業をしている間にビットコイン自体の相場が動いて狙い通りになるとは限らない。他の口座に送金している数分間に価格が急落していることも珍しくない。また、取引所による価格差もあまり大きくないので、より多くの利益を出すには大きな元手が必要だった。少しでも元手を増やそうと荒川さん夫婦が相談した結果、入っていた生命保険を解約。戻ってきた20万円ほどをビットコイン投資に振り向けた。

 ビットコインの動向は夫婦の生活に直結するようになった。実は結婚してわずか一週間後に、地方への異動を打診されたことをきっかけに大手メーカーに勤めていた夫が退職。強気のビットコイン相場を目の当たりにして見て、「ビットコインで生きていこうかな」と言い出した。

「現金消滅」の目次

「なぜビットコインなのか?仮想通貨投資家の実像」の著者

浅松 和海

浅松 和海(あさまつ・かずうみ)

日経ビジネス記者

2013年日本経済新聞社入社。整理部で2年間紙面編集をしたあと、証券部で化学業界や株式相場を担当。2017年4月から日経ビジネス記者に。ウリ科が苦手。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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