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若い就農者呼ぶポイント5つと3つのテクニック

パソナグループ南部靖之代表インタビュー

2017年12月8日(金)

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 農業を通じた地方活性化に取り組むパソナグループ。秋田県や兵庫県淡路島などの地方に新規就農者を呼び込み、地方活性化につなげてきた。若い就農者を呼び込み、定着させるポイントはどういったところにあるのか。そして農業はどんな可能性を秘めているのか。パソナグループの南部靖之代表に話を聞いた。

農業を取り巻く環境はどのように変化していますか。

 「これまで農業は重労働で大変なので、若い人は嫌っているというイメージでしたが、最近では変わりつつあります。1つは農業ツーリズムのようなエンターテイメント性をもった取り組みが増えてきました。たとえば従来のいちご狩りや栗拾いのようなイベントではなく、1週間農家に滞在して、自ら収穫した農作物を食べてデトックス効果を体験できるようなものもあります。作物を作るだけでなく、付加価値をつけることで、農業は『農事業』に転換することができます」

 「また、最近では東京で子育てをしたくないという若者も増えています。農業は自分で働く時間をコントロールすることができるので、育児との両立も可能ではないかと考えています。先日も淡路島での就農希望者を募集したら、かなりの数の応募がありました。子供のアトピーを治すために、会社を辞めて、田舎に移住するという人はこれからも増えると思います」

 「実は私は最初、農業は定年後の雇用のあり方の1つと考えていました。ですが、始めて見たら、若者の就農希望者が多く、少し驚きました。一度企業に就職しても、仕事が合わない人もいますよね。そうした人が次の仕事に農業を希望してくれます。あとは農業と地方創生を結びつけて、地方で働きたいという人も多いです。就農希望者の8割ぐらいは若い人が占めています」

農業のICT活用は、就農者の増加に寄与すると思いますか。

「ICT活用は、農業の参入障壁を下げる大きな要因の1つです。うまく活用すれば、これまで年に1回しか収穫できなかった作物を、年3回収穫できるようになるかもしれません。そうなれば農地の回転効率が上がり、日本の農作物の国際的な競争力は高まります。さらにICTの活用で、農業の経験が浅い若者でも、気象の変化や田畑の状態を可視化して、栽培方法を改善することができるようになります。AI(人工知能)の進化と組み合わせれば、1年間の栽培状況から、畑をどう使うのが効率的かわかるようになり、農業の可能性はもっと広がると思います」

世間一般的には、40代以下の就農者をどのように増やすかが課題となっています。若い人の就農を促進し、地方に定着してもらうには、どのような工夫が必要ですか。

 「これには5つの必要な項目と、3つのテクニックがあります。これは、14年前に行った秋田県での取り組みを分析して、見つけました」

南部代表が考える若者が就農したくなる5つの条件
1、 遊び 仕事以外なら何でもOK。川や海だけでなく、あぜ道も活用可能
2、 伝統工芸品 織物や焼き物など何か1つを見つける
3、 健康 漢方やデトックスなど最近の健康ブームに対応したものを
4、 地域の特産品や伝統食など何でもOK
5、 アトラクション 炭鉱の跡地といった史跡だけでなく、橋などのインフラ設備も可

若者を定住させる3つのテクニック
1、 人材を輩出するための学校教育 就農者の子供が通いたくなるような教育環境を整える
2、 資金 ベンチャー企業の設立や、子供の教育資金に使えるお金を準備
3、 住まい 都会よりも広くて快適な家を用意

コメント1件コメント/レビュー

農業をやりたいと思った人がいても、実家が農家の人と比べて、「農地」という資産を持っていない、そこが大きなハンデとなります。
ある程度の資金をためるために農業を勉強しながら働きたいと思っても、支払われるのは最低賃金レベルであれば、生活していくだけで大変でしょう。田舎であればそれ以外の仕事も少ないでしょうし。
商売で店を持ちたいのであれば、従業員として仕事を覚える -> 店長等を経験し経営に必要な知識を得る -> 資金をためて独立、ということが可能ですが、そのような場がほとんどないような気がしてます。

この方のいう「ポイント5つと3つのテクニック」は良いことだとは思いますが、これで就農者数がどれだけ増えるとお考えなのでしょうか。
大企業の経営者なのですから、ぜひ数字で語っていただきたいです。

農家は、農業技術者である必要があるし、経営的な資質が無ければ苦労をしても稼ぎに結び付けることはできない。
サラリーマン、あるいはパートのような形で就農ができるような団体が増えれば、挑戦もしやすくなるし、向いてないことがわかったとか、失敗した場合でも出ていきやすいと思います。(2017/12/08 21:40)

「農業で解決 日本の課題」の目次

「若い就農者呼ぶポイント5つと3つのテクニック」の著者

長江 優子

長江 優子(ながえ・ゆうこ)

日経ビジネス記者

2012年中日新聞に入社し、事件取材などを担当。14年秋に日本経済新聞社に入社し、機械業界などを担当。17年4月から日経ビジネス編集部に出向。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

農業をやりたいと思った人がいても、実家が農家の人と比べて、「農地」という資産を持っていない、そこが大きなハンデとなります。
ある程度の資金をためるために農業を勉強しながら働きたいと思っても、支払われるのは最低賃金レベルであれば、生活していくだけで大変でしょう。田舎であればそれ以外の仕事も少ないでしょうし。
商売で店を持ちたいのであれば、従業員として仕事を覚える -> 店長等を経験し経営に必要な知識を得る -> 資金をためて独立、ということが可能ですが、そのような場がほとんどないような気がしてます。

この方のいう「ポイント5つと3つのテクニック」は良いことだとは思いますが、これで就農者数がどれだけ増えるとお考えなのでしょうか。
大企業の経営者なのですから、ぜひ数字で語っていただきたいです。

農家は、農業技術者である必要があるし、経営的な資質が無ければ苦労をしても稼ぎに結び付けることはできない。
サラリーマン、あるいはパートのような形で就農ができるような団体が増えれば、挑戦もしやすくなるし、向いてないことがわかったとか、失敗した場合でも出ていきやすいと思います。(2017/12/08 21:40)

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