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焼き鳥1本分で忘年会帰りの満員電車は解消する

「満員電車ゼロ」の発案者、ライトレール阿部等社長に聞く(2)

2016年12月22日(木)

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 8月に東京都知事に就任した小池百合子氏は、「満員電車ゼロ」を公約に掲げている。前回(「小池都知事の満員電車嫌いは筋金入りだ」)に引き続き、小池都知事のブレーンとして知られる交通計画のコンサルティング会社「ライトレール」の阿部等社長に“痛勤”解消策を聞いた。

今ちょうど忘年会シーズンで、酔っ払いに囲まれて深夜の満員電車に乗ることにうんざりしている方も多いと思います。

阿部:深夜の満員電車は運用の見直しで解消できるはずです。まずは現状を確認しましょう。

 私は12月17日(土)の深夜、品川駅京浜東北線のホームにいました。0:28発の磯子行きの最終列車は16分遅れで動き始めたのですが、積み残された大勢の人たちがホームに残っていました。平日の晩はもっと激しい混雑です。

 下はその時間帯の時刻表です。23時台は6本、0時台は5本のみの運行で、忘年会シーズンは大混雑です。16分も遅れたのも混雑が原因です。

品川駅の京浜東北線南行の土曜の時刻表

 下は平日の時刻表で、土曜より多いとはいえ23時台は9本、0時台は7本のみの運行です。

品川駅の京浜東北線南行の平日の時刻表

 それに対し、平日の朝と夕方のラッシュ時は1時間当たり20本以上、昼でも11本程度の運行なので、23時以降は昼よりも少ないのです。

 おそらく、忘年会シーズンの平日23時台、0時台の利用者数は、昼よりははるかに多く、夕方のラッシュ時よりは少ないレベルでしょう。後ほど触れる「見える化」に着手すれば、実際の数値が明らかになるはずです。

 それなのに積み残すほどの混雑となるのは、運行本数が少ないからです。夕方のラッシュ時くらいに増発すれば、「満員電車ゼロ」を実現できます。

 車両の増備や地上設備の改修のための投資は不要で、運転士・車掌の人件費と電気代がかかるだけです。駅の仕事は、混雑がなくなる分、むしろ減ります。

 以上は京浜東北線に限ったことではなく、首都圏の多くの路線に共通です。

「満員電車」問題は大きな課題だ。写真は11月28日、朝のラッシュ時の横須賀線・武蔵小杉駅。電車に乗り込むのも一苦労だ。諦めて次の電車を待つ人も多い。(撮影:北山 宏一)

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「焼き鳥1本分で忘年会帰りの満員電車は解消する」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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