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成果主義で消えた「昔ながらの気の良い総務」

  • 間接部門問題取材班

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2016年12月8日(木)

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 間接部門に対する直接部門の不満は多い。間接部門が余計な仕事を作り出していると思っていることが根底にある。事態の悪化は、1990年代に企業が人事評価制度に成果主義を導入したことから始まった。

 間接部門も成果を出すべく様々な施策の導入が進んだことが原因のひとつとされている。期初に定量的な目標を設定し、達成できたかどうかによって給料が増減してしまう。営業や生産部門は定量的に測りやすいが、間接部門は見えづらい。様々なルールを作り、すべての手続きを記録する。こうして自分たちの業務を作り出し存在感を高めていく。そのため直接部門は面倒な仕事を押し付けられたと感じてしまっている。昔ながらにいた総務部の「気の良いおっちゃん」は絶滅してしまった。

 日本一総務部を見てきたと自負する、株式会社総務部の代表取締役“部長”の村岡利幸氏は「大企業の総務部門に所属する人の多くは勉強好きで目標達成型の人材が多い」と指摘する。

 上司が喜ぶことを探すことを見つけて目標を設定してしまう。だが「上司も視野が狭いので、抜本的な業務改革につながらない」(村岡氏)。

 株式会社総務部は1990年に総務部門の受託事業を始め、当初は大手企業を中心に営業していたが方針を変えた。「情報収集だけで受注に至らない。中堅企業に絞ることにした」(村岡氏)。村岡氏の元には大企業の間接部門の担当者が10人以上押しかけてきたことがあるという。

外部委託の国内回帰が増加

 こうした間接部門に対し、2000年代に入るとコスト削減の一環として、アウトソーシングを選ぶ企業が増えてきた。中国・大連をはじめ、日本から離れた場所への委託がブームとなった。だが現地の賃金が上昇してきたことで、日本と変わらなくなってきた。

こうした外部委託する動きも変わりつつある。パソナの中尾慎太郎取締役は「国内に戻したいというご要望はたくさん頂いている」と明かす。

 費用面に加えて近くにいてもらいたい思いが強い。パソナの事務センターに移管すること以外に、最近力を入れているのが総務部門の丸ごと受託だ。業務委託をした企業の社員はこれまでと同じように総務部へ行けば、文房具といった業務上必要な備品を手配できたり、各種手続きができたりする。ただ窓口の担当者はパソナの社員だ。パソナの社員が常駐しサービスを提供している。

 これまでと同じ水準のサービスは提供するが、パソナは一工夫している。受託する前に、現状の業務をすべて棚卸しする。業務を受託するには、社員からの問い合わせにどう判断すれば良いか決めておく必要があるからだ。パソナ子会社でビーウィズ事業推進本部の岡本紘治サブマネージャーは「業務を棚卸しできておらず属人化している企業がほとんど」だという。

 業務を棚卸しすることで繁閑の時期が分かり、ひとりの担当者が何役もこなせるようになる。パソナにとっては業務を効率化すると担当者を減らせるので収益改善につながる。できるだけ少ない人数で質の高いサービスを提供するために知恵を絞っているのだ。

 例えば給与計算は月末にかけて忙しいが、勤怠管理は月初の方が業務量が多いといったことがある。業務を担当制にすると、別々の人員を抱えることになるが、丸ごと受託することで工夫できる。受託前は40人ほどでこなしていた業務を22人でできるようになった。

「おのれ! 間接部門 彼らが仕事を“邪魔”する理由」のバックナンバー

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