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強気の北朝鮮、その心理を行動療法から読み解く

経済的支配に備え、脅しと本気を区別できる情報力を

2017年8月31日(木)

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 北朝鮮が核実験、ミサイル実験を続けるだけでなく、グアムの近海にミサイルを落とすなどという物騒な宣言をし、実際、襟裳岬の沖合にミサイルを発射したため、少なくとも日本では大騒ぎになっている。

核やミサイルの実験を続ける北朝鮮が8月29日、北海道襟裳岬の沖合にミサイルを発射した。国際批判に抗う北朝鮮の心理とは?(ロイター/アフロ)

 このコラムのテーマは「サバイバルのための思考法」であるが、北朝鮮の暴発はわが国のサバイバルにもちろん関わることである。それ以上に、実際に開戦ということになれば、早晩、北朝鮮は滅亡するだろうが、それまでに韓国経済は大混乱に陥るだろうし、その後の北朝鮮からの難民問題を考えると、まさに日本人のサバイバルに関わる。

 北朝鮮からの難民については、これを深刻に心配する人が少ないのが不思議だ。日本には大量の同胞がいるし、韓国と統合してパスポートを持てば、好きに日本に入って来られるようになる。また、彼らが全財産とも言える武器を捨てなければ、深刻な治安問題も生じる。

北朝鮮の防衛対策は行動療法的アプローチで

 海外では外交戦略などで心理学者のブレーンが当たり前に入っているようだが、日本では北朝鮮の動きを心理学的に論じる人があまりいない。私は行動療法の考え方が参考になると思っている。

 行動療法というのは、心を変えるより、行動を変えることのほうが手っ取り早いし、実際の言動が変わるという考え方だ。ついでに行動が変わると心が変わるという期待もある。非行少年が制服をきて真面目に勉強するようになると、心が変わっていなくても、だんだん真面目な人の価値観に移行していくことは珍しくない。

 さて、この行動療法だが、適応行動には賞を、不適応行動には罰を与えることが原則になっている。例えば、心因性のぜんそくの子どもには、ぜんそくの発作がなかった時に賞として一緒に遊んだり食事をしたりする。発作が出たときには、逆に吸入器でも与えて放置しておくということになる。発作が出たときにかまって、出ないときに安心して親が買い物に行ったりするのは、賞と罰が反対になっているのだ。

 ということで、当然、核やミサイル開発には罰を、それを断念したら賞を与えるということはもちろんやっているわけだが、賞罰というのは受け手がどう感じるかが問題という難点がある。

 確かに経済制裁を受けているが、元々、日本からの経済制裁のために事実上貿易ができなくなっているし、欧米との貿易額は無視できる程度のものだ。中国が本気で制裁をしてくれない限り、罰にはならないのだろう。それ以上に、経済制裁を受けていても、何らかの形で闇の資金流入があるのかもしれない。

 例えば、日本で銀行強盗があった翌日に、福岡空港の厳しい検閲で7億円以上の現金が韓国に持ち出されようとしていたことが判明したが、それ以降、福岡空港でもほかの空港でもスーツケースのチェックが厳しくなったという話は聞かない。相手が非合法なことを平気でやる以上、この手の検問を厳しくすべきというのは、私には被害妄想には思えない。

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「強気の北朝鮮、その心理を行動療法から読み解く」の著者

和田 秀樹

和田 秀樹(わだ・ひでき)

精神科医

精神科医。『和田秀樹こころと体のクリニック』院長。国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)。一橋大学経済学部非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問。老年精神医学、精神分析学(自己心理学)などが専門。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官