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コスモと三菱重工、「脱炭素」が経営揺さぶる

新中期経営計画で持続可能な経営にかじ

  • 馬場 未希

  • 半澤 智

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2018年6月14日(木)

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若手の不安を払しょく

 5カ年の中計ながら、第6次中計の冒頭では、2030年や2040年といった長期において事業を持続可能な成長に導くための戦略や方向性を示した。

 2030年頃を目途とする戦略の策定では、人口や、電気自動車(EV)の普及、石油化学製品の需要といった社会変化を定量的に表す政府や研究機関のデータを参照。2030年頃まで「石油の価値は健在」と確認し、再エネ電力の需要も高まると見込む。

 2040年など長期における事業の方向性についても、「SWOT」で分析し、結果を中計に掲載した。SWOTは自身の「強み」「弱み」や、外部からの「脅威」や「機会」などの影響を整理し、成長の方策を探る手法だ。

 気候変動リスクへの関心が高まり、「化石資源に関わるビジネスは将来、資産価値が毀損する座礁資産になる」との指摘がある。同社はSWOT分析の結果として、石油開発や石油精製販売の事業に対する脅威が高まるとの見通しと、収益規模の変化をSWOT分析の結果として示した。

 一方、石油化学事業ではプラスチックの需要が引き続き堅調なことに加え、化石燃料を使った発電を代替する再エネ事業には追い風が吹いていることから、事業拡大の機会が増えると分析。収益規模が拡大するイメージを示した。

 「グループの将来の事業を考える時、パリ協定の下での国際的な気候変動対策の加速は危機感の高いテーマだった」と同社コーポレートコミュニケーション部長の高木勢伊子氏は話す。桐山社長と経営企画、コーポレートコミュニケーションの担当者らがひざを突き合わせ検討した。

 パリ協定の策定を巡り「脱化石」との言葉が世界で注目された頃、全国の事業所を巡った桐山社長は、若手社員との会話から、石油事業の将来に対する不安を感じ取ったという。

 そこで中計の策定に当たり、将来の自社の在りたい姿について若手社員にアイデアを出してもらい、将来の事業を議論する土台とした。

 石油事業の進む道筋と、新たな収益の柱を育てる方針を明確にしたことは、同社の中計に関心を持つ投資家だけでなく、将来を担う若手社員が前向きに業務に打ち込み、誇りを持つよりどころにもなりそうだ。

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