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10分単位の時間管理で無駄な仕事に大ナタ

第5回:不要な活動を削減して時間をつくり、利益をV字回復

2016年6月21日(火)

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 ドラッカー教授の著作に学んで、成果をあげた日本の中小企業を紹介する本連載。ドラッカー教授の言葉を解説した後、その言葉の理解を深めるのに役立つ実例を紹介します。

 今回は、社員を「気合い」で動かそうとしていた経営者が、マネジメントに目覚めた事例です。社長の意識が変わったことが、1人の管理職を突き動かし、組織的な無駄を排除する大運動が展開されるに至りました。(前回はこちら

【ドラッカー教授の言葉】

成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。

『経営者の条件』(ダイヤモンド社)

【解説】

 スケジュール管理を行う人は多くいます。
 例えば、仕事の予定が決まると手帳に記入し、時間を埋める。こうして空いていた時間を失います。これが「仕事からスタートしている」ということです。
 それだけではなかなか成果はあがりません。時間の創造からスタートすべきです。分かりやすく言えば、時間管理とは、空き時間をつくることから始まるべきです。
 このスタートラインの違いは、意識の違いを生みます。
 時間の創造から着手する人は、時間が限られた資源であることを深く理解します。だから、非生産的な仕事を特定し、それを廃棄しようとします。今までのやり方を変えようとします。自ら考えて決断し、行動するようになります。

【実例】

 創業以来、初めての減収減益。

 ウイッツコミュニティ(神奈川県相模原市)の柴田正隆社長は、頭を抱えていた。

 1990年、大学生のときに起業した。ビル清掃からスタートし、ビルメンテナンスやマンション管理に業容を拡大。右肩上がりで成長を続けてきた。

 ところが、2011年2月期、大幅な減益に陥った。それまで数年間、コンスタントに4000万~5000万円の経常利益を上げていたのが、約900万円に落ちた。

社員100人のカベにぶち当たる

 「今思えば、従業員数が100人を超えて数年経ったころだった。社長の私1人では会社を隅々まで見られなくなり、隠れた無駄が増えていたのだろう」と、柴田社長は振り返る。

 だが、当時はそんな構造的な問題に気づかず、ただ焦った。明確な打ち手が見つからないまま、社員に「もっと気合いを入れろ」「頑張れ!」と、精神論の号令を掛けることしかできなかった。

 そんなとき、後輩の経営者の誘いでドラッカーに学ぶセミナーに参加した。

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「実録・ドラッカーに学ぶ経営」のバックナンバー

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「10分単位の時間管理で無駄な仕事に大ナタ」の著者

佐藤 等

佐藤 等(さとう・ひとし)

佐藤等公認会計士事務所所長

1961年生まれ。90年公認会計士試験合格後に開業し、現在に至る。2003年から、中小企業経営者などを集めたドラッカーの読書会を開始。13年間で700回以上を開催する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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