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あの会社はなぜ破綻してしまったのか

ベテランデスクと記者が7つの事例を深掘りする

バックナンバー

2017年7月3日(月)

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手は打ったのに、なぜ破綻してしまったのか――。最近の破綻事例を見ると、人口減少やグローバル化など、企業を取り巻く環境の激変に対応できず、古いビジネスモデルから脱却できないケースが目立つ。破綻する企業と成長する企業、その分かれ目はどこにあるのだろうか。7つの破綻事例を見ながらベテランデスクと記者が座談会で明らかにする。

司会/北方雅人・日経トップリーダー編集長
宮坂賢一/破綻担当記者、デスクを通算7年担当
井上俊明/前・破綻担当編集委員(現在は日経BP総研 中小企業経営研究所主任研究員)
久保俊介/破綻担当歴4年の記者

最近の破綻事例で、特徴的な傾向を挙げるとすれば何だろうか。古いビジネスモデルから脱却できなくて、破綻するケースが増えているように感じるが。

井上:増えているね。人口減少やグローバル化に伴い、どの業界も市場が大きく変化しており、古いビジネスモデルのままではもたない。その危機感は、成長企業の経営者も破綻企業の経営者も持っている。ただ、新しい販路を開拓したり、新事業を立ち上げるのはなかなか簡単ではない。

 例えば、シンエイ(2016年7月民事再生申し立て)。主に百貨店向けに婦人靴を販売していたが、業績が低迷。アウトレットモールに直営店を出し、インターネット販売にも力を入れたが、事業の柱になるまでには至らなかった。

変化に対応できず減収続く
シンエイ
 ピーク時は売上高約300億円に達した婦人靴卸・小売りのシンエイ(東京・台東)。消費者の購入ルートの多様化に、独自ブランド開発など百貨店の商品戦略変更が重なり、売り上げが3分の1にまで落ち込んだ。リストラの遅れもあり、約53億円の負債を抱えて16年7月に民事再生を申し立て。

 破綻企業も対策を打っていないわけではない。それが成功するかどうかの差だと思う。

宮坂:百貨店の低迷に伴い、百貨店向けの商売をしていた中小企業の多くが、事業の見直しを迫られている。輸入食品卸の日食(16年4月自己破産)も、百貨店向けに高級菓子を販売していたが、00年代以降、低迷期に入った。百貨店向けは単価も高いので、そこから転換し、新しい販路を開拓するのは並大抵のことではない。

井上:日食は、大阪にできた新しいショッピングモールに新店を出した。うまくいったら横展開をしようと期待していたのだろうが、結局駄目だった。そのモールは、テレビで紹介されるような注目店が軒を連ねている。1店だけシャッターが閉まっている光景は一種異様だったね。

百貨店依存から抜け出せず
日食
 海外有名ブランドの食品や菓子、洋酒を輸入し、卸・小売りをしていた日食(大阪市北区)。16年3月に破産を申し立てた。主力取引先の百貨店の民事再生を契機に業績悪化と信用不安に見舞われ、粉飾決算に手を染めた。その後も業績は回復せず、手の込んだ粉飾もついには発覚し万事休すとなった。

コメント4件コメント/レビュー

経営者の資質に問題がある場合、これが最も怖い。

従業員は単なる働き手となっていて、経営者に忠告ができないので、会社は破たんをしてしまう。


経営者が驕らず、謙虚に耳を傾けることこそ、最も大事な仕事です。(2017/07/03 15:46)

「破綻の真相」のバックナンバー

  • 破綻の真相

    2017年7月3日

    あの会社はなぜ破綻してしまったのか

一覧

「あの会社はなぜ破綻してしまったのか」の著者

北方 雅人

北方 雅人(ほっぽう・まさと)

日経トップリーダー編集長

1991年一橋大学社会学部卒業後、日経BP社に入社。日経ベンチャー(現日経トップリーダー)、日経レストランなど経営誌の編集部を経て、2010年より日経トップリーダー副編集長。17年1月より現職。中小企業経営のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

宮坂 賢一

宮坂 賢一(みやさか・けんいち)

日経トップリーダー副編集長

1991年に電気通信大学を卒業後、日経BP社に入社。日経パソコン、日経エコロジーの記者、日経PC21副編集長などを経て2007年からオーナー経営者向け経営誌、日経トップリーダー記者。13年より日経レストラン副編集長を務めた後、16年3月より日経トップリーダー副編集長。最近は、製造業、飲食店、ベンチャー企業関連の取材が多い。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

井上 俊明

井上 俊明(いのうえ・としあき)

日経ヘルスケア編集委員

日経BP総研 中小企業経営研究所主任研究員。日経ヘルスケア編集委員などを経て現職。入社後25年近くにわたり、医療・介護分野を取材。1998年から5年間日経ビジネス編集部に所属し、税金、健康保険、年金などを受け持つ。2007年社会保険労務士登録。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

久保 俊介

久保 俊介(くぼ・しゅんすけ)

日経トップリーダー記者

1999年早稲田大学第一文学部卒業後、日経BP社入社。日経ベンチャー(現日経トップリーダー)編集部で、中小企業の取材に携わる。2004年医療と介護の経営情報誌「日経ヘルスケア」に配属。2013年から日経トップリーダー編集部で、再び中小企業経営に関する記事を執筆。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

経営者の資質に問題がある場合、これが最も怖い。

従業員は単なる働き手となっていて、経営者に忠告ができないので、会社は破たんをしてしまう。


経営者が驕らず、謙虚に耳を傾けることこそ、最も大事な仕事です。(2017/07/03 15:46)

「手の打ち方は悪くなかったと思う。問題は、どこまで力を注いだかということ。中途半端ではなく、どこまでやり切れるか。」
といった端から、
「少し試して様子見し、実績に応じて広げるくらいでいい。大型の設備投資には慎重さが必要だ。」
という。
結果論で叩いているだけではないか?という印象を持った。(2017/07/03 11:02)

「失敗から見る経営の極意」という視点から見るのは正しい。

ただ、いずれの例も「『経理・総務』を創業者(社長)が行わざるを得ない」というのも中小企業の悩みなわけでして、しかも売上が伸びるほどに幹部級から「官僚病」に陥るのも同じパターンですので実は「参考にできないな~」というのが正直な結論。

見えざる赤字を出して警鐘を鳴らせば「業績が好調なのに水を差すのか」となじられ、適正な交際費(税制の範囲内での)をと自制を求めれば「会社の利益に繋げるのだから接待は必要だろう!」とはねつけられ、そういうことやってたら経営コンサルタントの立つ瀬はないですなぁ(2017/07/03 09:33)

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三品 和広 神戸大学教授