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崖っぷちの危機感が繁盛店をつくる

大手がマネできない個人店の強み

2017年10月26日(木)

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 居酒屋運営、楽コーポレーション(東京・世田谷)の宇野隆史社長は、個人経営の飲食店には大手チェーンにはまねできない知恵があると話す。資本力も人材も豊富な大手に勝つ個人店ならではの強みとは何か。

 少し前、うどんチェーンの「丸亀製麺」などを展開するトリドールホールディングスが東京を中心に立ち飲み居酒屋「晩杯屋(ばんぱいや)」の運営会社を買収したとか、大手による個人店らしい雰囲気を持った店の買収が相次いだ。

 晩杯屋は内装に全くお金をかけていなくて、100円~300円台の料理・飲み物がずらりと並ぶ。オレも武蔵小山に最初の店がオープンして以来、何回か行っているけど、すごい店だと思った。マグロのお刺し身やらアジフライやらポテトサラダやらを頼んで1杯飲んで1000円払って200円だか300円だかのお釣りがくる。うちの店がある東京・町田にも晩杯屋があるんだけど、真昼間に店の前を通ると元気なお兄ちゃんが、「今からやってますから!」なんて声をかけてくるんだ。

 どの料理も、技術がなくても出来てあっと言う間に出せるものばかり。お刺し身はあらかじめ皿に盛りつけてラップをかけておき、オーダーが入ったらラップを取ってさっとお客さんに出すという具合。壁面も安い建材を使っているようだけどメニューがところ狭しと張られていて建材なぞ気にならない。こうしたノウハウは、余力がない小さな店からスタートしたからこそ出てきた知恵だと思うんだ。

個人店のノウハウは資金力がない中、絞り出すようにでてきたもの。本当の「飢え」のない大手企業が編み出すのは難しい(写真はイメージ)

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「崖っぷちの危機感が繁盛店をつくる」の著者

宇野 隆史

宇野 隆史(うの・たかし)

楽コーポレーション社長

78年、楽コーポレーションを設立し、東京・経堂に居酒屋「くいものや汁べゑ」などを開く。88年、株式会社に改組し、社長に就任。現在は、首都圏に約20店を展開する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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