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「中学英語で十分」は本当だった

英語学習で遠回りをしないために

2017年3月4日(土)

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 本当なのだろうか? と思いながらも何か気になるのが中学英語です。書籍などでも、「中学」という言葉が入っているだけで気になるものですし、中学の教科書の英文と和訳を集めただけの本がベストセラーになるようなこともあります。

 中学・高校・大学と散々英語を勉強してきて、今ごろどうして「中学英語?」ということなのですが、ここは素直に、それだけ英語で大変な目にあっている人がたくさんいると考えましょう。私もその一人です。

 さて、中学英語にまつわる話、本当のところはどうなのでしょう。気になりますね。そこで、今回は中学英語について考えてみましょう。

中学英語の語彙で驚きの表現力

 中学英語について考えるには、まず英語そのものを2つの分野に分ける必要があります。それは、語彙と文法です。

 まず語彙から考えると、これはさらに2つに分けることができます。available(利用可能である)、contribution(貢献)など高等な語彙と、have、take、on、inなどの基礎的な語彙です。後者が「中学英語」の語彙、正確には「中学レベルの語彙」ということになります。

 あなたがもし、ビジネスで通用する英語を身に付けたいとすると、高等な語彙は避けて通ることはできません。もちろん、英語の学習は「何を目的にするか」ということがとても大切ですので、必ずしも何千もの語彙を覚えている必要はありませんが、それでも(中学レベル以上の)3000~4000語程度の高等語彙はあった方が良いと思います(※)

(※)例えば、社会人として基礎的な語彙を固めたいのでしたら、『SUPER REPEAT方式 こうすれば速く覚えられるTOEICテストの英単語』をお勧めします。1000語少々ありますが、2カ月もあればすんなりと頭に入ります。日本語を利用するので、ストレスがありません。

 高等な語彙力があると、少なくとも相手の言っていることや書いていることが格段に理解しやすくなるので、大きな利点になります。

 一方、基礎的な語彙の方ですが、これに関しては、中学英語は馬鹿にできません。例えば、

  • 「When did you learn it?」(いつそれを知ったの?)
  • 「How did it go?」([交渉やプレゼンなどが]どうだった?)
  • 「I think you’re missing a point.」(ポイントを外していると思う)
  • 「I learned it the hard way.」([経験を得るのに]苦労しました=高い授業料を払いました)
  • 「I can’t tell the difference.」(違いが分からない)

等々、使い様によって恐ろしい威力を発揮します。しかも、以上はすべて単語の意味を素直に使っていますが、イディオムを入れると中学英語はさらにパワーアップします。

  • 「Put this English into Japanese, will youl?」(この英文を日本語にしてくれる?)
  • 「Let’s move up the schedule.」(スケジュールを前倒しにしよう)
  • 「I’ll take care of it.」([仕事の分担など]私がやります)
  • 「I’ll look into it.」([データなど]調べてみます)

 高校初歩の単語を使って良いのであれば、表現力は爆裂します。

  • 「We put in a lot of time and effort.」(かなりの時間と労力をかけました)
  • 「I signed up an English lesson.」(英語のレッスンに申し込みました)
  • 「Is this a bad moment?」(今、都合悪いですか?)
  • 「We should always try to meet the needs.」(常にニーズに応えるようにするべきだ)

コメント3件コメント/レビュー

コメントの納得する人になります。コンピュータが好きで入社した会社が外資化され、図らずも英米で仕事をすることになりました。英語嫌いがどうしたか? K課長はブロークン英語で外人とやり合っていました。秘訣を聞くと、「まず解かることが大事、易しい単語の組み合わせで対処する。無難しい単語を使うと、より難しい単語が飛ん来て対処不能になる。仕事を進めるのが全てで、単語、文法は中学英語で十分だ」 このことをいつも心に留め、現地で対処しました。残念ながら聞くのは耳の慣れの関係で半年は必要ですね。 必要に迫られ、英語が得意でない人は、中学英語で始めないと他に良い方法などありません。(2017/03/06 10:58)

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「「中学英語で十分」は本当だった」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

コメントの納得する人になります。コンピュータが好きで入社した会社が外資化され、図らずも英米で仕事をすることになりました。英語嫌いがどうしたか? K課長はブロークン英語で外人とやり合っていました。秘訣を聞くと、「まず解かることが大事、易しい単語の組み合わせで対処する。無難しい単語を使うと、より難しい単語が飛ん来て対処不能になる。仕事を進めるのが全てで、単語、文法は中学英語で十分だ」 このことをいつも心に留め、現地で対処しました。残念ながら聞くのは耳の慣れの関係で半年は必要ですね。 必要に迫られ、英語が得意でない人は、中学英語で始めないと他に良い方法などありません。(2017/03/06 10:58)

3種類の人々が、いると思います。納得する人、反発する人、戸惑う人、です。
英語が出来る人は、反発するかもしれません。そんな簡単なものではない、不十分なところが必ずある、等々の感想が予想されます。納得する人は、(半ばかもしれませんが)すでにこの方法を実践している人ではないでしょうか。
そして、文法を「受信のための文法という視点から、、、というのも、合理的です。「受信」は、発信されたものを受け止める必要がありますが、自ら「発信」する場合は、使える英語表現になるよう自分自身で(前段階としてやさしい日本語に)翻訳してから、英訳することが可能です。これも英語のできる人からみれば、幼稚な表現とバカにされるかもしれません。しかし幼稚な表現は、伝わらない表現より遥かにマシです。立派な表現が出来るまで黙っていようで、済む人はそもそも英語を習う必要がありません。
英語の十分でない人間が、英語を使うしか無い環境に飛び込むと、出来ることは、限られますから、自然とこのような方法になると思います。
英語の上級者の反発と、差し迫って英語を使う必要に迫られていない人の戸惑い、必要に迫られてなんとか英語をつかっている人の納得が、感想としてあるでしょう。(2017/03/04 11:06)

確かにPPは大事ですよね。ネイティヴの会話にはhave+過去分詞、受動態が多く使われますから。中学英語ではなかなか出てきませんが、もっと早くから教えるべきだと思います。(2017/03/04 07:56)

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