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実体験:文法のない英会話の世界

脳が教える究極の会話システム

2017年4月15日(土)

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 英語に対する私の長い間のテーマは、①文法をどこまでシンプルに出来るか、という点と、②日本国内でどこまで英語力を伸ばせるか、という点です。

 今回は、私が文法を全く使用せずに外国語を習得する教材を設計し、自分自身に試して、1か月半で1つの話題について、流暢に話せるようになったケースについてお話しします。

テストには合格したが…

 もうかなり前のことですが、私は英検1級や国連英検特A級(外務省後援)を受けたことがあります。どちらにもリーディングとリスニングテストに加えて面接試験があり、当時の感覚としてはとても先進的なテストでした。英検の面接は、ほぼ現在と同じで、いくつかの題目の中から1つを選んで1分で考えをまとめ2分でスピーチをするというもので、国連英検特A級は15分間、面接官と会話を行うというものでした。

 全体としての感想は、やはり外交官の必須課題となっている後者の方が、語彙のレベルが英検よりもはるかに高く、英文も洗練されていました。面接内容が異なるのはいわずもがなで、私の場合は当時の中東情勢について話しました。

 ふつうの感覚では、この2つの試験に合格していれば、英語についてはエキスパートです。実際、国連特A級には「プロフェッショナルレベル」という但し書きが付けられています。

 ところが、これらの日本屈指のテストに合格しても、私にはとても気がかりになっている点がありました。それは、時事の話題について英語で話せ、サイエンス分野になるとネイティブに教えることさえあったにも関わらず、「ごく何気ない会話」がうまく出来ないということでした。

 「今週末時間ある?」(Are you free this weekend?)とか、「How about a drink tonight?」(今日一杯どう?)など、ほぼ決まり文句と言えるような表現は使えるのですが、唐突に何か言われたり、話す内容がどんどんと変わったりすると、リアルタイムでスムーズに即応ができないということでした。

 ここには、何か得体の知れない「巨大なギャップ」があったのです。

 この点についてはいろいろと考えてみたのですが、結局、答を出せないまま10年近くもの月日が流れました。

コンパクトを追求する

 そんなある日、ふと、日常会話を「コンパクト」にして学習してみたらどうだろうか、と思い至ったのです。大雑把に「日常会話」というと、あまりにもつかみどころがなく多種多様な情報が含まれています。そこで、例えば「映画」という限られた話題について、どのような会話が交わされるかを調べ、それをコンパクトにまとめることで、テンポよくスムーズな会話ができないだろうかと考えたわけです。

 考えて見れば単純なことですね。複雑なことは、なるべく単純化して考える方が良いに決まっています。

 このとき、もう1点、私が考えていた点は「文法」です。スピーチの場合ならともかく、ネイティブスピーカーと差しで戦う、いや話す場合には、文法を考えていては「会話の流れには絶対に乗れない」と経験上分かっていましたので、自分の教材では文法を一切使わないようにしようと思ったのです。

コメント6件コメント/レビュー

そもそも英語ができる人が、他の言語を学ぶのと、母国語しかできない人が第二言語を学ぶのでは、土俵が全く違うと思う。私は英語ができて、タイ語を音声のみで取得したが、びっくりするくらいの短時間で取得できた。なので、全く英語ができない人が他の言語を1ヵ月半で取得できるのかが、興味深い。(2017/06/29 10:14)

「日本語を活用した英会話習得法」のバックナンバー

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「実体験:文法のない英会話の世界」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

そもそも英語ができる人が、他の言語を学ぶのと、母国語しかできない人が第二言語を学ぶのでは、土俵が全く違うと思う。私は英語ができて、タイ語を音声のみで取得したが、びっくりするくらいの短時間で取得できた。なので、全く英語ができない人が他の言語を1ヵ月半で取得できるのかが、興味深い。(2017/06/29 10:14)

新しい学習法は、常に出続けているので、その類ならお腹いっぱいですが、もし本当にそのような方法が有効なら素晴らしいと思います。英語でない、というところは信憑性と有効性があるように思います。英語学習法は、ちょっと種類が多すぎてどれがなにやら。(2017/04/17 13:38)

大変興味深いです!

ただ、一つ落とし穴があるような気がします。「英語習得法」は色々提唱されていますが、必ず二つ要素があって、一つは狭い意味での「方法」、もう一つは「どうやって意欲を継続するか」です。ある先生が「私の学生たちは2年かけても四声ができません。いったいどうしたら…」と嘆いておられたそうですが、本当に二年掛けて四声ができないとしたら、学生さんに意欲がないからに違いありません。狭い意味での「方法」の問題ではないと思います。

「方法」を否定するものではありませんし、お話を聞く限り素晴らしい成果だと思いますが、外国語習得の一番の障壁は、意欲あるいは必要性の欠如であると思います。巷では、ダイエットも英会話も、次から次へと新しい方法が提唱されブームになりますが、「方法」でなんとかなるという幻想に基づくブームでしょう。(2017/04/16 14:46)

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ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長