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TOEICのトリセツ――無理・無駄のない扱い方

2017年7月22日(土)

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 仕事柄、私は普段から色々と情報を収集していますが、TOEICについて最近よく感じることがあります。それは、意外にこのテストの性質が知られていないということです。そして、その結果として、このテストが過剰に意識されてしまい、本来プラスのツールになるべきはずがマイナスの要因になっているケースが増えているように感じます。今回は、この点について少し考えてみたいと思います。

TOEICのスコアと英語の実力の関係

 TOEICというテストを理解する上でまず念頭におきたい点は、TOEICのスコアと実際の英語話力は必ずしも一致しないという点です。例えば、私がこれまで教えてきた学生の中に、私の目から見て前向きで、しかも実際に英語を使って接客業のアルバイトをしている人が、500点程度しか取れずに悩んでいるというような例がありました。

 その人の話す英語は、決してパーフェクトではありません。語彙だけでなんとか乗り切るという事も多かったようです。しかし、言えなかった言葉は後で必ず先輩に聞いたり、自分で調べたりしてノートに書いて練習しており、少なくとも私の目から見ると、とても可能性のある人材でした。このような話は決して例外ではなく、TOEICのスコアが低いのに英語でコミュニケーションができる例、逆に高いのに英語で仕事ができない例は普通にあります。

 ここでチェックしたい点は、本格的な会話力というものは海外で英語の環境にどっぷりと浸かりでもしない限り、なかなか身に付かないということです。最近は4技能を測る方向で様々な英語テストが動いていますが、スピーキング能力をテストすることには大きな意味があるものの、一方で実践的なコミュニケーション能力をテストで測ることはかなり難しいと考えた方がベターです(※)。そういう意味では、実際の仕事の現場でコミュニケーションが出来ている人は、たとえテストのスコアがさほど高くなくても十分に英語を使えていると言えますし、これからも伸びしろがあると言えます。このようなタイプの方には、取りあえず、まず悩まないでいただきたいと思います。

(※)スピーキング能力がテストされるとなると、音読やシャドーイングを行う動機が生まれますが、これらの練習は英語力そのものを高めるのにとても有益です。

 書く方も同様で、以前お話ししたように、私の知っている人にはTOEIC450点ぐらいにも関わらず、ネイティブ並みのビジネスメールを書く人がいます。普通は900点を越えて、ようやくまともな英文が書けるかどうかという感じですので、知り合った当初その人が10分程度でパーフェクトなビジネスレターを書いてのけたときには、大いに驚いたものです。彼がどのようにしてこのような“想定外の結果”を出したかというと、その答えは“テンプレートの活用”です。

 インターネット以前の時代と違い、今では手軽に英文ビジネスレターのテンプレートを手に入れることができます。それも和訳付きで。TOEICは、大方の見立てとは異なり、450点程度あれば、十分に英語の基礎は出来ていますので、必要な部分をコピペすれば立派な英文を書くことが可能です。とくに和訳が付いている場合には、英文のどの部分が必要かということが即座に分かりますので、作業はあっという間に終わります。よく考えると、私たちは日本語でメールを書く場合にも、テンプレートを使うことが有りますね。

コメント2件コメント/レビュー

TOEICが何を試験しているかが判らず、しかも自分が英語が使えない経営者がTOEICの高得点者だからといって起用・採用する。バカまるだし。(2017/07/24 08:09)

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「TOEICのトリセツ――無理・無駄のない扱い方」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

TOEICが何を試験しているかが判らず、しかも自分が英語が使えない経営者がTOEICの高得点者だからといって起用・採用する。バカまるだし。(2017/07/24 08:09)

同感です。TOEIC点数と仕事現場における英語(特に会話力)は何ら関係がないように感じます。無論、ベーシックがある前提ですが。

TOEICテストは、いわば運転免許試験のように引っ掛け満載のため、逆に神経を使います。結果、限られた時間内に引っかからないよう集中力を必要とされ、TOEICテスト受講後は疲労困憊となります。

周囲にも高得点でも現場で活きる英語を使っている人をあまり見ません。むしろ、逆。(2017/07/22 09:50)

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