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中学英語を自在に応用する!

スピーキング力を短期間で強化する方法

2016年9月3日(土)

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 今、「英語の壁」で困っている人たちがたくさんいます。そして、多くの人たちが中学英語に立ち戻って英語を勉強し直そうとしています。

 中学3年、高校3年、大学4年と10年間も英語を学び、さらに社会人として立派に仕事をしている人たちが、中学レベルのテキストや問題集を開いて奮闘しているのを見ていると、「これはいったいどういう事なのだろう?」と思うのは決して私だけではないと思います。

 いったい中学・高校で何がどう教えられてきたのでしょうか。何が問題だったのでしょうか。

 私の見るところでは、この問題の根底には、①複雑な文法解説のために英語が分からなくなった②「読み」をしっかりと訓練しなかったので英語に対して自信を持てない――という2つの原因があるように思います。

 例えば、あなたは中学レベルの動詞の規則変化・不規則変化をすべて正確に、自信をもって読み上げることができるでしょうか。あるいは、基本単語をアクセントも含めて、しっかりと自信を持って読むことができるでしょうか。

 今では多くの入試にリスニング問題が導入されており、またインターネット上には生の英語がいくらでもあります。英語の学習サイトも様々なものがあり、その中には無料サイトもたくさんあります。

 でも、だからといって上記2つの問題が今後無くなるかというと、そのような保証はどこにもありません。

 なぜなら、まず、文法をシンプルにすることはとても難しいからです。私自身も、基本的な点から詳細部分、そして文法・語法問題、和訳問題の解説方法など、文法のほぼ全域をカバーする技術を作り上げましたが、それには15年ほどかかりました(※)

(※)私の文法の考え方(インターフェース・グラマー)にご興味のある方は「英語がスラスラ分かるようになる魔法の本」をご一読下さい。

 「読み」の問題についても解決は難しいです。なぜなら、スピーキングが大学や高校の入試に導入され、相当厳しくテストされない限り、「読み」を教える、あるいは学ぶという動機が生まれにくいからです。

 ところが、スピーキングのテストの導入はそう簡単ではありません。まず第一に、スピーキング能力は測ることがとても難しいです。二つ目に、スピーキング・テストが導入されるとなると、その教え方を巡って英語教育が大混乱に陥る可能性があります。スピーキング力というのは、そう簡単には身に付かないからです。

 よく「10年間学んでも話せない」といったことが言われますが、生徒・学生は英語だけを勉強しているわけでなく、1週間の英語の学習時間は、宿題を入れても限られています。さらに、他の教科はすべて日本語で教えられていて、日常の環境もすべて日本語です。このような条件下でスピーキング力を身に付けさせようとすると、他の能力が犠牲になるという事態が起こり兼ねません。たとえば、リーディング力が低下するとなると、それは大問題です(※)

(※)つい先日も、文科省が、スピーキング・テストは導入の方向で進めるが、測定技術を持っている民間企業の活用も視野に入れるという主旨の発表をしていました。つまり、スピーキング・テストの必要性は十分に理解しているが、実施が難しいということです。『スピーキングが英語学習を変える』でも触れましたが、スピーキングのトレーニングを組み入れること自体、英語の学習を効果的にするという意味でとても大切なポイントです。

コメント1件コメント/レビュー

“文法というのは、言葉の「意味と形」から導き出されたものです。言葉には「規則性」はあっても「規則」と呼べるものはほとんどありません。「規則」(つまり文法)というのは、あくまでも人間が頭を捻って作り出したものです。”

規則性はあるけど規則がないと言うなら規則である文法は基礎とはなりません。規則がないと言う事は例外が多いと言う事です。同時に池田氏も熟語の重要さを説いています。その理由は言葉が規則で決まるのではなく、使われる組合せは慣習的に決まっているからです。

そして規則性は頭が無理やりに捻り出すものでなく、多くの事例を覚える事により脳がそのパターンを見出すものです。

組合せは慣習的に決まっており、規則性は多くの事例を覚える事により見出すのであれば、文法を基礎と考えるのは間違いです。

ネイティブが慣習的に使う事例を真似て自然な音で覚える以外に学習方法はありません。その覚える方法がディープラーニング、つまり深層強化学習です。(2016/09/03 07:40)

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「中学英語を自在に応用する!」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

“文法というのは、言葉の「意味と形」から導き出されたものです。言葉には「規則性」はあっても「規則」と呼べるものはほとんどありません。「規則」(つまり文法)というのは、あくまでも人間が頭を捻って作り出したものです。”

規則性はあるけど規則がないと言うなら規則である文法は基礎とはなりません。規則がないと言う事は例外が多いと言う事です。同時に池田氏も熟語の重要さを説いています。その理由は言葉が規則で決まるのではなく、使われる組合せは慣習的に決まっているからです。

そして規則性は頭が無理やりに捻り出すものでなく、多くの事例を覚える事により脳がそのパターンを見出すものです。

組合せは慣習的に決まっており、規則性は多くの事例を覚える事により見出すのであれば、文法を基礎と考えるのは間違いです。

ネイティブが慣習的に使う事例を真似て自然な音で覚える以外に学習方法はありません。その覚える方法がディープラーニング、つまり深層強化学習です。(2016/09/03 07:40)

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