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日本の英語教育の明日

起死回生はなるか?

2016年9月17日(土)

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 「コグニティブの時代」――これは、最近ネット上に現れた、あるグローバル企業のキャッチフレーズです。コグニティブ(cognitive)というのは「認知の」「認知に関わる」という意味で、このフレーズは脳の情報処理を応用したAI(人工知能)システムの宣伝に使われています。

 おそらく、技術者はニューラル・コンピューティングという言葉を使いたかったのでしょうが、広報が頭を絞って、この言葉に決定したのでしょう。

 かなり大胆なキャッチです。

 そう言えば、AIも英語ですね。Artificial Intelligenceの略で正しい英語です。

 他にも、先週の日経ビジネスオンラインには、「価格コンシャス」(price-conscious)という言葉が飛び出していました。これも正しい意味で使われていて、「価格を意識している」という意味です。「トレンド・コンシャス」(trend-conscious)なら「トレンドを意識している」ということになります。

 このように、最近はどんどんと「正しい英語」がカタカナ化されてきています。そのスピードは恐ろしいほどで、このままでは日本語の良い点が失われてしまうのではないかと、心配になるぐらいです。

英語と日本語の相乗効果

 しかし、英語の学習という点から考えると、これはとても好ましい流れです。このコラムで何度も指摘しているように、このような感じで日本語の中に英語を入れ込むようにすると、とくに負担感もなく、短期間で爆発的に語彙を増やすことができます。

 方法は簡単で、「正しい英文」を用意して、それを英語交じりの日本語にしてしまうわけです。それだけで、単語や熟語を1週間に150語程度は無理なく、少し頑張れば200語は覚えることができます。真剣に取り組めば、250~300語/週も可能で、実際の話として、私の著書を使って1カ月1000語以上のペースで覚えた人に何度か会ったことがあります(書籍アプリです。英文は付いていません)。

 なぜこのような、にわかには信じられないペースで記憶ができるかというと、日本語を活用する方法では、「意味」を覚える必要がなく、「音」を頭に入れればそれで終わりだからです。

 ここの発想転換が大切で、意味はわざわざ覚えなくても、そのほとんどが「すでに」あなたの頭の中にあります。たとえば、もしコグニティブ(cognitive)という言葉があなたにとって難しいとすると、それは、「認知」という日本語の意味自体がよく分かっていないからに他なりません。

 この概念を、英語を通じて理解するとなると、普通の人にはまず無理です。しかし、日本語を通じてだと可能性は十分にあります。

 ここが、日本語を活用した英語学習法のクールなところです。この方法だと英語の習得が何倍にも加速されるだけでなく、日本語そのものを鍛えることにも繋がります。つまり、母語を強化しつつ、英語も強化できるのです。

コメント3件コメント/レビュー

「正しい英文」を用意して、それを英語交じりの日本語にしてしまう方法は良い方法ではありません。
掛け算九九を覚える時は英語では非常に苦労します。「Two times two equals four. Two times three equals six.」を繰り返し覚えるしかありません。日本語なら「ニニンガシ。ニサンガロク。」のように簡単に覚える事ができます。日本語は数字の言い換えが多いので言い易い表現が可能となります。

では上記の正しい英文に日本語を入れたらどうなるでしょう。
「Ni times ni equals four. Ni times san equals six.」これは英文よりは更に言い難い英語音となります。
英語には英語の、そして日本語には日本語の英語の特徴があるので混ぜると言い難くなります。英語覚えるなら日本語をできれば混ぜないように、まぜるなら日本語でも英語風に発音する必要があります。

英語を覚えるなら「正しい英文」を用意するだけでなく、自然な発音でも覚える必要もあります。正しい英文に日本語を混ぜて覚える方法は非常に間違った学習方法と言えます。(2016/09/19 08:46)

「日本語を活用した英会話習得法」のバックナンバー

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「日本の英語教育の明日」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「正しい英文」を用意して、それを英語交じりの日本語にしてしまう方法は良い方法ではありません。
掛け算九九を覚える時は英語では非常に苦労します。「Two times two equals four. Two times three equals six.」を繰り返し覚えるしかありません。日本語なら「ニニンガシ。ニサンガロク。」のように簡単に覚える事ができます。日本語は数字の言い換えが多いので言い易い表現が可能となります。

では上記の正しい英文に日本語を入れたらどうなるでしょう。
「Ni times ni equals four. Ni times san equals six.」これは英文よりは更に言い難い英語音となります。
英語には英語の、そして日本語には日本語の英語の特徴があるので混ぜると言い難くなります。英語覚えるなら日本語をできれば混ぜないように、まぜるなら日本語でも英語風に発音する必要があります。

英語を覚えるなら「正しい英文」を用意するだけでなく、自然な発音でも覚える必要もあります。正しい英文に日本語を混ぜて覚える方法は非常に間違った学習方法と言えます。(2016/09/19 08:46)

 いろいろな英語学習法で一番まともですね。教科書やら参考書をいくら詰め込んでも使いものにならないのは、これまでの国民的体験が物語っている。
 例えばドイツ軍のファンはドイツ語が読めるし、書ける(分かる所だけわかる)。やっぱり好きこそ物の上手なれです。
 ただ、新しい単語を見つけたら、一度はきちんと辞書で確認しないと、変な理解をしてしまうことになる。最近良く見かけるcontextを”文脈”としか訳せないようではね。(2016/09/17 16:57)

カタカナ語の氾濫は決して好ましくないと思っている。一つの理由はそれによって日本人は急速に国語力を失う一方で、英語力のほうは大して変化していない、と受け止めているから。著者は「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」を読んでおられないに違いない。
もう一つは、カタカナ語と英語の意味が重ならない例がかなり多く(少し違った意味で輸入されている)、さらに言えばカタカナ語として普及している音が英語の原音とかけ離れているためにそのままでは通じず、結局英語の意味と発音を調べて覚えないと使えないので、完全な「二度手間」だと感じている。
ざっと7,000語くらい(なんとなく)覚えたときに圧倒的に会話などが楽になったという経験は私にもある。7,000語というのは語彙数としては小学1年生か幼稚園の年長程度であり、20,000語でざっと普通の大人の語彙数に相当するようだが、現地で話しているとまさにそんな感じである。(2016/09/17 14:50)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長