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TOEICを4カ月で100点上げる方法

意志さえあれば確実に成果は上がる

2017年11月18日(土)

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 TOEICというと、いったいどこから手を付けてよいか困る人も多いと思います。まずは文法だと考えて高校レベルの文法書を手にしても、とてもやる気が起こらない(正常な反応です)。実際問題として、このコラムでも何度か指摘しているように、簡単なことをわざわざ難しく解説しているのが文法書だからです。

 しかし、高校の文法書はだめだといって中学のものに手を出しても事情はたいして変わりません。というのも、勉強しはじめると、すぐに主格・目的格・所有格・所有代名詞などといった言葉が出て来ますし、そこをクリアーして学習を進め、ようやく英文が分かり始めたころには、今度は目的語や補語という言葉が現れて、英文への感覚が破壊されることになるからです。「つぎの英文の文型を答えなさい」――これで再チャレンジの試みは(大抵が)崩れ去ります。

 それではとTOEICの問題集に取り組んでも、もしあなたのスコアが300~400点程度であると、解けた気がせず、何をどうして良いかさっぱり分からないということになります。そこで今回は、私がある語学系の学校で2年間にわたって実践し、15週間で100点アップなどの実績を出し、アンケートで「初めて英語の勉強といえる勉強ができた」といったような評価を得ることができた学習方法をご紹介したいと思います。参考になさって下さい。

リスニングを攻めよ!

 まず教材に何を使ったかというと、それはズバリ、リスニングに特化したテキストでした。そう、TOEICのスコアアップの第一の教訓は「リスニングを攻めよ」なのです。なぜでしょうか。それは、リーディングでは文字を解読しないといけないのに対し、リスニングでは音声がそのままストレートに出題されるため、圧倒的に楽だからです。

 TOEICのあのリスニングを楽というと意外に思われるかも知れませんが、初心者にとっては、やり方次第でリーディングよりもはるかにスコアを上げやすいのです。

 さて、私がこのテキストを使って行ったことは何かというと、たった2つだけでした。1つは、徹底的なディクテーション(書き取り)、そして2つ目は意味を受け取ることに焦点を当てた文法(受信文法)による要所要所の解説です。

 問題は、ただの一問も解かせません。

 ではどのように、ディクテーションを行ったかというと、まずすべてのスクリプト(音声の元になった英文)を全部並び替え問題の形に変えました。それをプリントとして準備しておき、学生に言い渡すわけです。「来週○○ページから◎◎ページまでのすべての英文を対象に、並び替えのディクテーションを行います。問題を解こうと和訳を見ようと好きにして構いません、以上」――これだけです。そして、次の授業で90分の授業時間のうち35分ぐらいをディクテーション(と答え合わせ)に使うのです。ディクテーションといっても、一文一文音声を流すなどという面倒なことはしません。1つの問題があるとすると、その英語全部を何度も流すわけです。

 そして、ディクテーションが終わったあとに、今度は英文について注意すべき箇所を、受信文法を使ってやさしく解説しました。ここまでで、55分。

 残りの35分間何をやったかというと、これまたディクテーションでした。何のディクテーションを行ったかというと、実は、前回の学習範囲をもう一度ディクテーションしたのです。つまり、復習です。そんな無茶苦茶なことをして大丈夫なのかと思う人もいるかも知れませんが、学生にはとても喜ばれました。なぜかというと、たとえ1回目にうまくできなくても、一度練習してテストまで受けているので、もう1週間自習トレーニングをすると、流石にできてしまうからです。

コメント2件コメント/レビュー

現在、英語も出来ないくせに別の言語を学習し始めました(仕事では英語くらい「当たり前」と思われる風潮なので、「くせに」と自虐しています)。
しかし周囲や地域に頼れる人はおらず、書店に教材は少ない、通販では良し悪しが分からない・・・ので、見つけた音声(会話形式の10行、50単語くらい)のものを、ただひたすらに聴き・書き取ることを続けています。 
正解なのか近道なのか未だ分かりませんが、記事を読んで少し勇気づけられました。(2017/11/20 10:55)

「日本語を活用した英会話習得法」のバックナンバー

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「TOEICを4カ月で100点上げる方法」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

現在、英語も出来ないくせに別の言語を学習し始めました(仕事では英語くらい「当たり前」と思われる風潮なので、「くせに」と自虐しています)。
しかし周囲や地域に頼れる人はおらず、書店に教材は少ない、通販では良し悪しが分からない・・・ので、見つけた音声(会話形式の10行、50単語くらい)のものを、ただひたすらに聴き・書き取ることを続けています。 
正解なのか近道なのか未だ分かりませんが、記事を読んで少し勇気づけられました。(2017/11/20 10:55)

私自身が海外留学の経験者であることもあって、記事中で筆者が述べている「英語の学習の根っこは『答え』を覚えるだけであっという間に英語力が伸びる」との見解に強い共感を覚えました。

ここでいう『答え』とは、つまりその英文が伝えようとしている意味を受け取る、ということであり、ホームステイ先の家族や学校の先生、現地の友人が私に伝えんとしている内容を大まかで良いので理解できるようになってしまいさえすれば、その先の文法や文型といった知識はより高度な会話を自分から相手に仕掛けるときに必要になるので自然と身に付いていったことが思い返されました。

大半の人にとってTOEICで高得点を目指す目的とは、英語によるコミュニケーション力を自身のキャリアの構築に活かすということであろうと思われますので、そうした意味でも大変理にかなった学習方法であろうものと思われます。大変参考になりました。(2017/11/18 10:18)

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三品 和広 神戸大学教授