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遊びながら英語を上達させた2人の実例

潜在力を引き出すノウハウ

2015年12月12日(土)

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 前回は、基本的な表現の持つ広がりと「遊び心」の大切さについてお話しました。基本的な表現、つまり簡単な「決まり文句」は、ともすれば応用につながらないと思われがちですが、しっかり覚えると逆に応用性が高まります。また、「遊び心」については、「英語の勉強に対して遊び心とは何事か!」と誤解されることを恐れてかなり迷ったのですが、ここは絶対に避けて通れない点ですので、思い切って扱った次第です。

 「遊び心」を持つことは、学習効果を高めます。人間の頭は「気まぐれ」で、気の向いたことしか覚えてくれないのですが、いったん気が向くと、恐るべき能力を発揮するからです。

 今回は、具体的にどうすれば良いのかについて、2人の実例を挙げてお話ししたいと思います。まずは、「遊びながら学ぶ極意」という、そのままズバリのタイトルのレポートを書いてくれた学生です。

遊びの要素を入れてTOEIC800点

 彼女は高校に入って間もなく、(文法によって)英語が苦手になりましたが、その経験から勉強の仕方を変えることで、大学入学時にはTOEICで400点をマークするまで英語力を伸ばしていました。そして、学生生活をエンジョイしながら、3年後の3回生の終わりには800点に近いレベルにまで到達したのです。

 まず教材選びについてですが、彼女はこう書いています。「評判や表紙よりも書店で何冊も中身を開いてみて、自分がやる気が起こるもの、合っているなと感じるものを選ぶようにしていました」。この1文で、彼女の勉強に対する姿勢がよく分かります。彼女は良い意味でマイペースです。私たちはつい人の評価に頼りがちですが、大切なのは自分の感性です。目で見て触って心が動く教材、それが最も成果の出しやすい教材なのです。

 次に語学の基本である語彙について、彼女はつぎのように書いています。「単語帳を読んで頭の中に軽く入れるように勉強しました。1回で覚えようとするのではなく、次に問題集やメディアに出てきた時に覚えようという感じの方が、無理せず自然に頭に入ってきました」。

 私たちはつい、「単語は単語帳だけで」と思い込みがちですが、このように後で実際に出てくることをイメージしながら、いわば「立体的な発想」で勉強すると、心が適度に集中して頭に入りやすくなります。また、「単語帳だけで」という考えを止めると、心がリラックスするので、これも記憶を促進します(※)

(※)ちなみに、彼女がTOEICの受験を意識したときにまず選んだのが、なんと、和文に英単語を混ぜた私の単語集だったということです。これには大いに驚きました。

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「日本語を活用した英会話習得法」のバックナンバー

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「遊びながら英語を上達させた2人の実例」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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