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「悪人」の姿からも深く学ぶべき人間観

2016年5月25日(水)

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「貧しい人間像」がもたらすもの

先生は、昨年上梓された新著、『人は、誰もが「多重人格」 - 誰も語らなかった「才能開花の技法」』において、人は、誰もが心の中に「複数の人格」を持った「多重人格」であり、日常においては、無意識に、仕事や生活の状況や場面に合わせて「様々な人格」を使い分け、それによって、他人と円滑にコミュニケーションを取り、仕事で高いパフォーマンスを発揮していると述べられていますね。

 前回まで、我々の中の「隠れた人格」には、「表層人格」「深層人格」「抑圧人格」の「3つのレベル」があり、これらそれぞれの「隠れた人格」を開花させ、「隠れた才能」を開花させていく技法について述べて頂きました。

 しかし、前回の最後に、この「隠れた人格と才能」を開花させる技法を実践するとき、これらに並行して、さらに二つ、実践するべき技法があること、それは、「豊かな人間像」を開花させる技法と、「豊かな人間性」を開花させる技法とのことでした。

 では、まず、「豊かな人間像」を開花させる技法とは何でしょうか?
 そもそも、なぜ、我々に、「豊かな人間像」が求められるのでしょうか?

田坂:その理由は明確です。そもそも、自分の中に「多様な人格」を育てたいと思うのであれば、自分の中に「多様な人間像」を持っているか、「豊かな人間像」を持っているかが問われるからです。

 当然のことながら、自分の中に「貧しい人間像」しか持たなければ、「多様な人格」を開花させることはできません。

例えば、世の中には、しばしば、こうした言葉使いをする人がいます。

 「しょせん、人間なんてものは・・・」
 「しょせん、男って・・・」
 「しょせん、女なんて・・・」
 「しょせん、サラリーマンなんて人種は・・・」

たしかに、そうした言葉使いをする人がいますね・・・。いや、他人ごとではないかもしれませんね・・・(苦笑)。

田坂:もちろん、こうした言葉使いは、それなりの知性を持った人が、敢えて、世の中に対する「警句」として使う場合もあるので、一概には言えませんが(笑)、多くの場合、こうした言葉使いの背後には、貧しい「人間像」「男性像」「女性像」「サラリーマン像」があるのですね。

 そして、我々が、こうした「貧しい人間像」を持つかぎり、その人間像が心の中での「自己限定」となって、「多様な人格」の開花を妨げるのです。

では、どうして、我々の「人間像」が貧しいものになってしまうのでしょうか?

田坂:敢えて言えば、「世界が狭い」からですね。

 この日本という国は、永く平和が続き、狭い島国であり、単一民族に近い国であるため、日常的な仕事と生活の世界で生きているかぎり、残念ながら、極めて均質な「人間像」しか学べないのですね。

 もちろん、職場で周りにいる人を見れば、それぞれに個性もあり、違った人間なのですが、世界全体の人種の違い、民族の違い、国家の違い、風土の違い、歴史の違い、文化の違いから形成される、様々な「人間像」の広がりと深みから見れば、我々は、極めて均質な「人間像」しか見ていないのですね。

たしかに、我々は、油断をすると、いわゆる「サラリーマン」や「OL」といった、「似た者同士のコミュニティ」に染まってしまい、気がつけば、極めて貧しい「人間像」しか身につけていないような気がしますね・・・。

 では、どうすれば、我々は、「貧しい人間像」を脱し、「豊かな人間像」を身につけることができるのでしょうか?

田坂:本来、最も望ましいことは、「様々な人生経験」を積むことです。

 若い頃に世界中を旅して、様々な人と会うことや、学生時代、様々な職種のアルバイトに従事することなど、その経験の積み方は色々ありますが、「様々な人生経験」を積むことは、「豊かな人間像」を身につけるための基本ではあります。

 しかし、やはり、直接的に「人生経験」の幅を広げることは、時間的な制約や経済的な制約もあり、限界があります。

では、どうすればよいのでしょうか?

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「田坂広志の誰も語らなかった「才能開花の技法」」のバックナンバー

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「「悪人」の姿からも深く学ぶべき人間観」の著者

田坂 広志

田坂 広志(たさか・ひろし)

多摩大学大学院教授

1974年東京大学卒業、81年同大学院修了。工学博士(原子力工学)。米シンクタンク客員研究員などを経て、2000年多摩大学大学院教授に就任。2011年3~9月、東日本大震災に伴い内閣官房参与に就任

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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