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優秀な仕事人は「人格の切り替え」が上手

2015年11月18日(水)

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メールの書き方で分かる「人格切り替え能力」

先生は、今年5月に上梓された新著、『人は、誰もが「多重人格」 - 誰も語らなかった「才能開花の技法」』において、人は、誰もが心の中に「複数の人格」を持った「多重人格」であり、日常においては、無意識に、仕事や生活の状況や場面に合わせて「様々な人格」を使い分け、それによって、他人と円滑にコミュニケーションを取り、仕事で高いパフォーマンスを発揮していると述べられていますね。

 そして、先生は、この新著の中で、「仕事ができるようになりたい」と思う修業中の人は、この「人格の切り替え」を、意識的に行うことから始めるべきだと述べられていますね?

田坂:その通りです。「仕事ができる人」になりたいと思うならば、まず、自分の中に「様々な人格」を育てることを行うべきです。そのうえで、それらの「様々な人格」を切り替えながら、仕事に取り組むべきですね。

では、そのためには、どのような修業をすればよいのでしょうか?

田坂:最も身近な修業の方法として、「ビジネスメール」の書き方を工夫するという修業があります。

「ビジネスメール」を書くことが、修業になるのですか?

田坂:なります。逆に言えば、「ビジネスメール」の書き方を見ていると、その人の「人格切り替え能力」が透けて見えます。

 「仕事のできる人」は、ビジネスメール一つでも、丁寧に「人格」を切り替えながら書きます。

 これに対して、「仕事のできない人」という評価を受ける人は、ただ一つの「人格」で、すべての仕事をしようとする傾向があり、ビジネスメール一つでも、「人格の切り替え」をせず、「紋切型」のメール、「省エネ型」のメールを書くのですね。

例えば、どのようなメールでしょうか?

田坂:例えば、相手が誰であろうと、「いつもお世話になっております」という書き出しでメールを出す人がいます。例えば、先ほどまで一緒に会議を行っていた人から、「いつもお世話になっております」という紋切型の言葉で始まるメールをもらうことがあります(笑)。

たしかに、思い当たることが多いですね・・・(苦笑)。そうした「紋切型メール」は、決して少なくないですね・・。
 しかし、ビジネスパーソンは、みな忙しいので、それは仕方がないのではないでしょうか?

「仕事のできる人」のメールの秘密

田坂:たしかに、誰もが忙しい時代ですので、そうした「省エネ型メール」を出す人の気持ちも分かります。ただ、「仕事のできる人」は、事務的な短いメールでも、必ず、「人格の切り替え」を行って書いてきますね。決して、「横着」をしないのです。

 例えば、会議の議事録を送ってくる事務的なメールでも、冒頭で、「先ほどの会議、異業種提携の在り方について、大変、勉強になりました」といったメッセージを伝えてくるのです。

 そして、添付の議事録については、「御社と弊社で合意した条件について、改めて文章で明記してみましたが、もし、認識や表現の違いがあれば、遠慮なく修正のご連絡をください」と書いてある。

 さらにメールの最後は、「風邪が流行っています。どうか、ご自愛ください」といった言葉で締めくくっています。

 これは、単なるビジネスメールでありながら、短い文章の中で、見事に「人格の切り替え」を行っているのですね。

 冒頭は、会議が良き学びの機会であったことに感謝する「素直で謙虚な人格」、本文は、合意条件に認識違いがあってはならないという「慎重で几帳面な人格」、最後は、相手の健康に配慮した「温かく思いやりのある人格」で、メールを書いているのです。

それは、「礼儀の問題」を言われているのではないのですね・・・?

田坂:ここで申し上げたいのは、「礼儀の問題」ではありません。もちろん、「省エネ型メール」に「礼儀の問題」が無いわけではないのですが、むしろ、本質的な問題は、こうした「省エネ型メール」を出し続けていると、人格を適切に切り替えながらコミュニケーションをする習慣が身につかず、多重人格のマネジメントの「基礎的修業」ができなくなってしまうのです。

「基礎的修業」ですか・・・?

コメント1件コメント/レビュー

例えば文中のメールの例でいえば、紋切り型とそうでないメールの使い分けが不適切な人、というのであれば人格の切り替えというのもわからなくはありません。ただ、そういう人は本来どう描くべきかを知らない、つまり切り替えてないのではなく知識を持ってないだけであることがほとんどでしょう。
論理思考が必要な時は論理型、情が必要な時は情緒型に切り替えればうまくいく、という論法は「100メートル走で優勝したいなら9秒で走ればよい」と言っているようなものです。
切り替え云々ではなく、どこで何の知識を使うかという経験が足りないだけで、出来ない人は切り替えようという気持ちを持っても何もできないでしょう。(2015/11/18 13:31)

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「優秀な仕事人は「人格の切り替え」が上手」の著者

田坂 広志

田坂 広志(たさか・ひろし)

多摩大学大学院教授

1974年東京大学卒業、81年同大学院修了。工学博士(原子力工学)。米シンクタンク客員研究員などを経て、2000年多摩大学大学院教授に就任。2011年3~9月、東日本大震災に伴い内閣官房参与に就任

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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例えば文中のメールの例でいえば、紋切り型とそうでないメールの使い分けが不適切な人、というのであれば人格の切り替えというのもわからなくはありません。ただ、そういう人は本来どう描くべきかを知らない、つまり切り替えてないのではなく知識を持ってないだけであることがほとんどでしょう。
論理思考が必要な時は論理型、情が必要な時は情緒型に切り替えればうまくいく、という論法は「100メートル走で優勝したいなら9秒で走ればよい」と言っているようなものです。
切り替え云々ではなく、どこで何の知識を使うかという経験が足りないだけで、出来ない人は切り替えようという気持ちを持っても何もできないでしょう。(2015/11/18 13:31)

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