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怖い「寝酒」。入眠効果は一時的、うつの恐れも

男性の2人に1人が習慣化。酒量が増えたら要注意!

  • 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

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2016年4月26日(火)

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今夜はすぐに眠りたい、ぐっすり寝たい…というときに、「寝酒」をあおる人は多いに違いない。たしかに、酔いの助けを借りて寝ると、深く眠ったような感覚もなくはない。でも、ちょっと待った! 入眠の手助けにアルコールを常用していると、やがて睡眠トラブルを起こす原因にもなりかねないという。睡眠とアルコールの関係について取材を進めると、実は怖~い話が待っていた…。

 不安やイライラを感じて眠れない、あるいは気が高ぶってどうしても眠気がやってこない―。そんな時の「助っ人」として、酒を手に取ってしまうことはないだろうか? 

 アルコールの力によって、徐々に瞼(まぶた)が重くなり、すーっと眠りにつくことができる。確かに、筆者もその効果は実感する。

寝酒の力を借りて寝れば、ぐっすり眠れるかと思いきや…。酒量がだんだんと増えているようならば、後々、睡眠トラブルを起こしかねない。(©lacamerachiara-123rf)。

 しかし、朝までグッスリ眠れるかといえば、必ずしもそうではない。数時間後に目が覚めてしまい、その後は目が冴えてしまいまったく眠れない…ということもある。こうした経験は、左党はもとより、一般の人でも少なからず一度はあるはずだろう。

 「寝酒」の力を借れば、「眠りが深くなる」「ぐっすり眠れる」と考えている人は多いようだが、実際はどうなのだろうか。睡眠とアルコールとの関係に詳しく、アルコール由来の不眠治療などにも実績がある「新橋スリープ・メンタルクリニック」(東京都港区)の佐藤幹院長に、その真相についてうかがった。

アルコールは寝入りばなの睡眠を深くする

 「睡眠の仕組みは、そもそも性質の異なる浅い眠り『レム睡眠』、深い眠り『ノンレム睡眠』の2つで構成されています(下図参照)。睡眠の深さは、脳波の活動性によってステージを4つに分けていますが、特にアルコールを飲んでから寝ると、入眠までの時間が短縮され、ステージ3、さらに4といった深い眠りの『徐波睡眠(じょはすいみん)』が増加することがわかっています。この睡眠は深くて長くなるほど、体の細胞を修復するために必要な『成長ホルモン』の分泌を増やします」(佐藤院長)

睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つで構成されている
入眠した後、ステージ3、4まで到達する深い眠りは「徐波睡眠」と呼ばれる(上図のピンクの部分)。徐波睡眠は、体の回復にかかわる「成長ホルモン」の分泌を促し、細胞の修復、脳の休息といった役割を果たす。
[画像のクリックで拡大表示]

 酒を飲んで眠ると、たしかに寝入りばながよく、また深く眠れたような気がするのは、徐波睡眠のおかげであるわけだ。実際、日本人を対象にした研究(Sleep Med,;2007,Nov,(8),723-32)によれば、「週1回以上の寝酒を習慣にしている人」は、男性48.3%とおよそ2人に1人にあたる(女性は女性18.3%)。

 すると、「寝酒は睡眠の質を上げてくれる!」と、左党は都合の良いように解釈したくなるが、そうは問屋が卸さない。

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