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横並びではなく自らの言葉による開示を

ガバナンス・コードで日本の情報開示は変わったのか

2016年1月26日(火)

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 コーポレートガバナンス・コードとスチュワードシップ・コードができ、株主との対話が注目の的になっている。両コードが「車の両輪」となって、企業と株主との建設的な「目的を持った対話」を促しているからだ。企業の稼ぐ力を高め、中長期的に企業価値を向上させることが目標である。

 最近では、株主との対話が企業活動の様々な場面で重大な影響を及ぼす。

 例えば、「変わる敵対的買収をめぐる攻防」で紹介したカプコンは、2014年の定時株主総会で買収防衛策の継続が否決された後、買収防衛策の必要性・合理性として独自性を重視する同社の経営方針を株主に十分に説明した。株主との対話である。その結果2015年の定時株主総会では買収防衛策導入議案が可決された。

 また、アメリカでは、サードポイントがダウ・ケミカルに低収益部門の分離を求めていたことがデュポンの経営統合につながったとの見方があるように、M&Aを要求するアクティビストファンドの意向により、大型M&Aが成立する例が海外にはある。アクティビストファンドの勢いは日本にも及んできているという。

 このように、株主との対話は企業活動において重要性がますます高まっている。その基本となるのが企業による情報開示である。例えば、経営戦略や経営課題などについての情報が開示されていなければ、株主は、対話どころか疑問を持つことすらできない。株主との建設的な「目的を持った対話」には、充実した情報開示が不可欠といえる。

 情報開示のなかでも、特にコーポレート・ガバナンスに関する情報は株価に大きな影響を与えるものとして、投資家からの関心が非常に高い。今、投資家は上場会社のコーポレートガバナンス・コード対応に注目しているのだ。

 上場会社のコーポレートガバナンス・コードへの対応は、2015年12月までに、多くの上場会社が、「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」(CG報告書)に記載して東証に提出済みである。

 そこで、今回は、CG報告書の開示例をもとに、コーポレートガバナンス・コードへの上場会社の実際の対応を検討することで、日本の上場会社と中長期志向の株主との建設的な「目的を持った対話」を充実させる情報開示はどのようなものかを考えてみたい。

日本企業の情報開示はひな型的で抽象的といわれてきた

 これまでも、日本企業はコーポレート・ガバナンスに関する情報を、会社法に基づく株主総会参考書類や事業報告、金融商品取引法に基づく有価証券報告書、そして、上場規程に基づくCG報告書などで開示してきた。これら以外にも、アニュアルレポートやCSRレポート、統合報告書などといった書類を任意に開示してきた企業も少なくない。

 しかし、これだけ多くの媒体を通じて大量の情報が開示されているにもかかわらず、投資家は現状の情報開示について満足していないようだ。ひな型のコピーであったり、抽象的で内容が明確でなかったりする記述が散見されるからである。他社との横並びやリスク回避を意識しがちな日本企業の特徴が現れているのだろう。

 せっかく多くの情報を開示しても、このような開示では、会社がどのようなメッセージを伝えたいのか、他の企業とは何が違うのかといったことが投資家には見えてこないのである。

 日本企業による情報開示の問題点は、具体的には、次の通りである。

 形式的な情報、つまり、社外取締役の人数や採用しているガバナンス体制は開示することができていた一方で、ガバナンスの運用に関する具体的な情報、すなわち、社外取締役の選任基準や社外取締役の取締役会における具体的な役割、活動など、は十分に開示されていなかった。

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