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企業はどのように「物言う株主」に向き合うべきか

新型アクティビストファンドの登場

2016年2月25日(木)

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 「物言う株主」と言われるアクティビストファンドに注目が集まっている。

 2015年6月、村上世彰氏が関与するC&Iホールディングスが、黒田電気に対して、自身を含む社外取締役4名の選任を提案するために臨時株主総会の招集を請求した。村上世彰氏といえば、言わずと知れた村上ファンドの創設者であり、2000年代には、ニッポン放送や阪神電鉄などへの「発言」で注目された人物である。その村上氏らが黒田電気に対し、臨時株主総会の招集を請求したことが明らかになったとき、世間では「物言う株主」の再来であると盛んに報じられた。

 同年8月に行われた黒田電気の臨時株主総会において、村上氏らの提案は最終的には否決されるという結果に終わった。しかしながら、村上氏らの提案は、C&Iホールディングスの議決権割合18%を大幅に上回る37%程度の賛成を獲得したのである。

 なお、C&Iホールディングスについては、同年11月25日、相場操縦の容疑で、証券取引等監視委員会による強制調査が行われたことが報道されており、この点も注目されるところである。

 アクティビストファンドの活動は日本だけではない。昨年末には、米国における総合化学業界大手のダウ・ケミカルとデュポンとの経営統合が発表された。その背景には米国のアクティビストファンドであるサード・ポイントの影響があると言われている。サード・ポイントといえば、2013年5月にソニーに対してエンターテインメント部門の分社化と米国株式市場への上場を提案し、また、昨年来、ファナックやスズキ、セブン&アイ・ホールディングスと多くの日本株の取得を進めるなど、我が国においても認知され始めているアクティビストファンドである。

 我が国において株主の活動が活発化している背景には、言うまでもなく、安倍政権の主導するコーポレートガバナンス改革がある。一昨年に策定されたスチュワードシップ・コード、および昨年施行されたコーポレートガバナンス・コードは、「車の両輪」となって株主と企業との間での建設的な「目的を持った対話」を促している。「攻めの経営」、「稼ぐ力」を目指してのことである。株主の活動は今後ますます活発になっていくと言って良いであろう。

 今後注目されるのは、いわゆる「物言う株主」だけではない。かつては「物言わぬ株主」と評されてきた機関投資家までもが、一連のコーポレートガバナンス改革の中で、株主総会での議決権行使基準を厳しくするなどの変化を見せ始めている。中でも注目しなければならないのはスチュワードシップ・コードの対象とされている「機関投資家」のうち、特に、年金基金、保険会社、信託銀行、信託会社といった、中長期的に株式を保有する法人投資家である。中長期にわたり企業の株式を保有する機関投資家は、企業の中長期的な成長を支える重要な存在として想定されているのである。

 企業は、「物言う株主」や変わりつつある機関投資家とどのように対話していくべきか。近時のコーポレートガバナンス改革の動きを踏まえて紹介したい。

2種類のアクティビストファンド

 「物言う株主」について、典型的にはどのようなイメージを持つであろうか。かつての村上ファンドやブルドッグソースに対して敵対的買収を仕掛けたスティールパートナーズなどのファンドを想起する向きも多いのではないだろうか。

 このようなアクティビストファンドは、2000年代中頃に我が国において活発に活動していた。しかしながら、それらは、2008年のリーマン・ショックをきっかけに撤退した。以下、このような2000年代中頃に顕著であったアクティビストファンドのことを「旧来型アクティビストファンド」と呼ぶこととしたい。

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