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監査等委員会設置会社をめぐる留意点

移行に反対したり条件をつけたりする例も

2016年7月22日(金)

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 2014年(平成26年)の会社法の改正により、監査等委員会設置会社制度が創設されてから約1年が経過した。

 監査等委員会設置会社へ移行する会社は依然として増加傾向にある。移行した会社は東証の上場会社だけでも2016年7月13日時点で637社(上場会社の約2割)とこの1年で400社以上も増加している。移行会社の中には、三菱重工業や、サントリー食品インターナショナルといった大企業も存在する。

 しかしながら、監査等委員会設置会社への移行に反対する機関投資家も登場した。2016年、米国の資産運用会社であるRMBキャピタルが、オプトホールディングや昭文社が監査等委員会設置会社に移行することに反対を表明するに至っている(詳細は後述)。

 監査等委員会設置会社への移行については、当然に賛同を得られるわけではないことに十分注意する必要がある。形ばかりの移行ではなく、実効性が求められる時代になってきているのだ。

 本連載第7回において、監査等委員会設置会社の特徴についてはすでに紹介している。今回は、前回紹介した内容を振り返りつつ、監査等委員会設置会社のメリットや監査等委員会設置会社をめぐる動向などに言及したうえで、監査等委員会の活用によってガバナンスを向上させるための留意点について述べたい。

監査等委員会設置会社に移行した主な理由

 日本監査役協会が実施したアンケートによると、監査等委員会設置会社に移行した主な理由は以下のとおりである。

会社のガバナンス強化(経営意思決定の迅速化、執行と監督の分離など)のため 93.3%
社外監査役に加えて社外取締役を選任することが負担になるため 65.4%
株主・投資家(特に海外投資家)の理解のため 19.2%
アンケート実施期間:2015年7月~8月
有効回答社数:104社 ※複数回答可

 最も多い理由は「会社のガバナンス強化のため」という積極的な理由である。他方、「社外監査役に加えて社外取締役を選任することが負担になるため」という消極的な理由が2番目に多い理由となっている。また、「株主・投資家(特に海外投資家)の理解のため」に移行したという会社も約2割いることから、一定数の会社は監査役制度が海外投資家にとって理解するのが難しいという問題点を重視していることが分かる。

監査等委員会設置会社に移行するメリット

 一般に、監査等委員会設置会社に移行することには、以下のようなメリットがあると言われている。

モニタリングの強化
 まず、監査等委員は、監査役と異なり、取締役会において議決権を有する。そのため、経営陣が不適切な議案を提出した場合に反対票を投じるという形で経営陣に対するモニタリング機能を発揮することができる。

 また、監査等委員会が選定する監査等委員は、株主総会において、監査等委員以外の取締役についても選解任・報酬の意見陳述権を有している。これは、監査等委員の意見を株主の議決権行使に反映させ、取締役に対するモニタリングが強化されることを期待したものである。

業務執行の意思決定の迅速化
 監査等委員会設置会社では、取締役の過半数が社外取締役の場合または定款に定めのある場合には、重要な財産の処分や多額の借財など一定の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができる。そのため、取締役は、一定の重要な業務執行について、監査役設置会社よりも迅速な意思決定をすることが可能となる。他方で、取締役会は、経営陣である取締役に対するモニタリングに専念することができる。

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