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交通事故で家族が亡くなった場合の相続はどうなる?

「損害賠償請求権」の相続とは

2015年9月3日(木)

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 この場合、兄弟姉妹間の相続は平等ですので、Cさん、Eさんが生きていたとしたら、Bさん、Cさん、D子さん、Eさんの相続分は平等です。

 そして、亡くなったCさんとEさんの相続分は、それぞれの子らが均等に相続することになります。これを代襲相続といいます。

 具体的に、本件において6000万円の損害賠償請求が認められたと仮定して、計算をしてみます。

 本件は「配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるとき」(民法900条第3号)に該当するので、配偶者である奥さんが4分の3を相続することになります。よって、奥さんの相続分は、4500万円です。

 次に残りの4分の1である1500万円を、もしCさんとEさんが生きていたとしたら、それぞれ、Bさん、Cさん、D子さん、Eさんの4人で分けることになるので、各375万円ずつとなります。

 ただ、CさんとEさんはすでに亡くなっているので、その375万円をそれぞれの子供らが均等に相続をします。具体的には125万円ずつとなります。

 以上をまとめると、配偶者4500万円、Bさん、D子さんは375万円、FさんGさんHさんIさんJさんK子さんは各125万円ずつとなります。

保険会社と交渉するのは誰?

 交通事故が起きた場合、自賠責保険の他に、加害者は任意保険に入っているのが一般的です。事故後は、通常は加害者が加入している保険会社から連絡があり、保険会社と被害者側で示談交渉を行います。相続人らが有する損害賠償請求権は、分割債権ですので、理論的にはそれぞれの相続人が保険会社を相手に、法定相続分を単独で請求することができます。

 本件のように、相続人が複数いる場合、相続人のうちの1人が、他のすべての相続人から委任状を受け取り、代表として保険会社と交渉にあたるのがスムーズですし、保険会社としてそのような対応を望むのが一般的です(保険会社として対応は異なる場合はあります)。

 しかし、1人の代表者がすべての相続人の委任状をとることができない場合もあります。本件でも、Iさん、K子さんは海外に在住していたため、委任状をもらうのが物理的に難しい状態でした。また、AさんとBさん以外は、兄弟姉妹の仲が疎遠になっていたため、誰を代表者にするかなかなか決めることができませんでした。

訴訟を提起

 そこで、本件では、Bさんは単独で訴訟を提起することにしました。

 なお、この場合の不法行為に基づく損害賠償請求訴訟の被告は、示談の段階で交渉していた保険会社ではなく、交通事故の加害者となります。事故を起こしたのは、保険会社ではなく、加害者本人だからです。

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「交通事故で家族が亡くなった場合の相続はどうなる?」の著者

西原 正騎

西原 正騎(にしはら・まさき)

弁護士

インテグラル法律事務所パートナー弁護士。中央大学法学部、立教大学法科大学院卒。東京弁護士会所属、NPO法人遺言相続リーガルネットワーク所属。日本弁護士連合会若手法曹センター事務局幹事。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師