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最終回:ワインとビジネス、ワインと政治

フランス、米国、そして日本では

2015年6月18日(木)

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(前回の記事からの続きです。前回の記事はこちらからお読みください→ 「第5回:ワインはいつ買うべきかいつ飲むべきか

*    *    *

先生
田中滋先生
慶應義塾大学名誉教授。日本における医療・介護・地域包括ケア分野における政策論の第一人者。政府関係の役職も多い。大学院生時代、テレビ番組「クイズグランプリ」のグランドチャンピオンとなり、副賞のヨーロッパ旅行がワインとの運命的な出会い。東京のフレンチレストランやワインバー業界の一部では田中先生を知らなければ「もぐり」と言われる?
生徒(慶應ビジネススクール=KBS修士2年、当時)
小河泰史君
アクセンチュア、リクルートを経て、現在在学中に起業したリフォーム仲介グローバ代表取締役社長。
小田英毅君
本田技研工業出身。ペンシルバニア大学ウォートン校への交換留学を経て、4月より大手証券会社M&A部門勤務。
金原幸作君
三菱UFJモルガン・スタンレー証券派遣。4月より派遣元に復帰。
土田麻梨亜さん
シティバンク、監査法人トーマツを経てKBSに。1児の母として5月より外資系戦略コンサルティングに勤務。
萩野早さん
前職はウェブマーケティングを得意とする広告代理店営業。4月よりライオン海外事業部勤務。
平井伸幸君
KBSのために休職した大手精密機器メーカーに4月より復帰。ベルギーのSolvay Brussels School-Economics & Managementに交換留学。
清水勝彦先生
慶應義塾大学ビジネススクール教授。戦略コンサルティング、テキサス大学(テニュア取得)を経て、2010年より現職。

*    *    *

土田:今までワインの味についてのお話がたくさんありましたが、瓶の形やラベルもワインの評価の対象になるのですか?

田中先生:ワインの質の評価の対象にはならないものの、コレクターはたくさんいます。だからラベルが値段にも影響する場合もあります。ボルドーのオー・メドック地区で生産される、有名なシャトー・ムートン・ロトシルトが典型です。

 それに対し瓶の形はどちらかというと科学的に決まる。カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを使うボルドーものは澱が出やすいので、澱がグラスに注がれないために肩が張ったボトルを使います。ブルゴーニュ赤ワイン用のピノノワールはあまり澱が出ないので、なだらかなボトルでも大丈夫。このように瓶のデザインには理由があります。シャンパーニュ・ボトルの分厚さも、以前に説明したように科学的な理由ゆえです。

土田:ドイツのワインは背が高くて細いですよね。

田中先生:ライン川やモーゼル川沿いで作られる酸味の強いワインに使われています。外観の好みかもしれないし、歴史的な理由があるのかもしれません。フランケン地方では丸まった形のボトルも見られます。ボックスボイデル、革製のワイン袋をまねて作ったといわれています。

 他方、ラベル、もしくはエチケット――フランス語のエティクウェットの日本風発音――は、マーケティングと品質保証に属する事柄なので、意味が異なります。一般にフランスワインのラベルは地味です。文字しか書いていないものが多い。伝統的な生産者の中では、先に触れたシャトー・ムートン・ロトシルトだけが特別で、1946年以降、年ごとに異なる世界的に著名な芸術家によるデザインを用いています。

 日本の画家によるデザインのラベルも2度使われました。一方、イタリアワインのラベルはおしゃれなものが多い。イタリア人はおしゃれじゃないと本当のイタリア人とは言えないそうです。そのせいか、イタリアのラベルは斬新だったり、格調高く美しかったりする。色の使い方も驚くようなセンスのラベルが見られます。

土田:お国柄が出るんですね。

田中先生:そうですね。ラベルは、国ごとに重要なマーケティングの要素を象徴しているのでしょう。

清水:イタリア人の留学生が、「イタリア語は世界でmost beautifulでleast useful」って言ってました。

田中先生:そういえば、イタリアの軍服は世界で一番おしゃれで、least usefulではないかと思っていました。

 米国の海兵隊、つまり世界最強の軍隊の戦闘服は、どんなに汚れても機能が落ちない、useful。イタリアの軍服の色使いは本当にセンス良くておしゃれ。しかし「汚れたらママに怒られるから敵が来たら降伏する」などの冗談で、他の欧州人からかわれています。

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「最終回:ワインとビジネス、ワインと政治」の著者

田中 滋

田中 滋(たなか・しげる)

慶應義塾大学名誉教授

慶應義塾大学名誉教授。日本における医療・介護・地域包括ケア分野における政策論の第一人者。政府関係の役職も多い。大学院生時代、テレビ番組「クイズグランプリ」のグランドチャンピオンとなった。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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