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遅刻上司にイラつくパート社員、すれ違いの理由

現場従業員と管理者、会話不足が招く相互不信の不幸

2017年9月13日(水)

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上司の遅刻は「二日酔い」が原因ではないかもしれない

上田:まず、食品工場に限らず、多くの工場には作業マニュアルや品質管理マニュアル、作業工程マニュアルといった各種マニュアルがあるのが普通であって、そのマニュアルにしたがって工場は動いている。だから、この上司からすると作業スタート開始時から1時間、2時間いなくても、しっかり工場は回っていると思っているはずだ。

 でなければ、こんな毎日毎日、遅刻はしないよ。

 その上で、遅刻する原因は何なのかと想像すると、別の場所で仕事をしている可能性もある。

大竹:別の場所、ですか?

上田:僕も、昔ある会社の食品加工センター長だったことがあるのよね。僕はそこに出向で行って、その時、営業本部長と加工センター長を兼務したんだ。製販一体でやるという目的でね。

 兼務してみて分かったんだけど、盆暮れなんかに急に発注が増えると、工場の現場では普段の作業工程とは違うことをやって対応しなければならなくなる。明日から、作業の仕方を変えなきゃいけない。また、これまでとは違った商品を受注した時も、従来のやり方をかえなきゃいけない。まあ、とにかくいろいろあるわけよね。

(写真:的野弘路)

 そうすると、工場は本社とは違ったところにあるので、電話で指示なんかしているよりも、実際に本社に行って会って話した方がいいということもよくあるわけです。

 例えば、急に外食産業向けにフライドチキンの受注が入ってきた、一方でスーパー向けには水炊き用にブロイラーを加工してほしいという発注が来た、とか。どれだけのマンパワーで、どうやってラインの作業工程を変えなきゃいけないのかとか、そういう議論をしなきゃならないときもある。その間、センター長だけじゃなくて、主任やら課長やらも現場になかなか入れないことも多いんです。朝、作業開始前に1時間、会議をやって決めようとしても、それが長引くこともあるわけだ。

 つまり、ここで言いたいのは、その上司にも事情があるかもしれないということ。単純に、前日夜遊びが過ぎたり、飲み過ぎたりして出社が遅れているのか、それとも、会議をしていて作業現場に入る時間がずれているのか。

大竹:さすがに現場をよく知っていますね。

上田:そうでしょう。それからもう1つ考えられることは、この上司からは、彼女が気を利かせてやっている作業が、マニュアルに書かれているルーティンの作業じゃないと見られてしまっているのかもしれない。

 その上司からすると、今はルーティンで流れている製造工程だから、1時間遅れても作業は自分がいなくてもそれなりに回るという認識があるのかもしれない。ところが、遅れて顔を出すと、彼女がもう、私が下準備をやりましたという。その下準備がルーティンではないものだったら、何でそれをやったんだということが起こり得る。

 実際には、よく見てみなきゃ分からないよ。だけれども、上司が作業マニュアルをきっちり守ることを求めているのだったら、彼女の機転があだとなってしまっているのかもしれないな。上司は、自分がいようが、いまいが、普段の作業だけをやることを求めている。一方、彼女は責任感が強いし、気も利くから、何か一生懸命考えてオペレーションをスムーズに、安全にいくように手伝っている。

 このままだと、お互いに行き違いがあって不幸だね。せっかく自分が一生懸命会社のことを考えて、工場のことを考えてやっているのに、「何でそんなことをやったんだ」と言われてしまっては、その努力は報われないし、モチベーションは下がっちゃうよ。それで、ものすごくストレスが溜まっているのであれば、それをはっきり、1回上司に言うべきだね。「ご相談があります」と。

「あなたが1時間工場に入るのが遅くなった時には、私はこういう考えでやっていますけれども、どうなんでしょうか。勝手にやっているんじゃなくて、良くしたいのでやっています」とね。

大竹:話してみる。

上田:ちゃんと、会話してみることですよ。

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「遅刻上司にイラつくパート社員、すれ違いの理由」の著者

上田 準二

上田 準二(うえだ・じゅんじ)

ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役退任。趣味は麻雀、料理、釣り、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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