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「て・に・さ」が「負のバイオリズム」を招く

成果が出なくても「それでいいんだ」

2017年12月6日(水)

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 ユニー・ファミリーマートHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は26歳の女性から。新規事業の部署で成果を出せないことに焦っています。上田さんは「『て・に・さ」が『負のバイオリズム」を招く」と忠告。それっていったい何?

悩み: 入社2年目。新規事業担当部署で成果を出せません。会社には技術もノウハウもなく、自分のキャリアを考えても、このままでいいのか不安です。どうしたらよいでしょうか。

 こんにちは。いつも楽しみに拝見しております。私は入社2年目の会社員で、研究開発職をしています。新事業を模索するような部署で、まだ会社が参入していない新しい分野の製品開発に取り組んでいます。

 ですが、社内にその新しい分野の技術、ノウハウがなく、手探り状態なのに加え、競合他社との比較にならない技術力の差に限界を感じ始めています。このまま研究をしても、会社に何の利益ももたらさず、私自身も成果をあげられない会社員のままで、キャリアの面でも不安があります。

 今の会社にずっと勤めるという考えはありませんでしたが、せめて一仕事だけでも成し遂げたいと思っていました。最近は退職が頭をよぎりますが、何の実績もないので転職もできません。チャレンジできる恵まれた環境にいるのも、自分の努力が足りないのも、やるしかないのもわかっています。

 ですが自分の力不足を認めざるを得ない状況です。力不足な人間だからこそ、利益を生み出す可能性の低い仕事を担当させられたのではないかと考えています。そういう事も含めて考えると、退職した方がいいのかとも考えてしまいます。比較的短期間で成果を出さなくてはなりません。上司にどう話したらいいでしょうか。ご教示よろしくお願いいたします。

(26歳 女性 会社員)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):まず、考え過ぎだね。第一に、会社が今までやってない新しい分野での製品開発を、入社2年でポンとできたら相当なもんですよ。今は、どういった新規事業や新しい製品が会社に利益をもたらしていくのかと勉強する段階であって、いきなり入社2年の社員がそれをできてしまうようでは、もう、そもそもこれまでその部署の人は何をやっていたんだということになるでしょう。

 まずは、今いる部署で、日々いろいろなことを勉強しながら、先を見通してやっていく努力をすべきだろうね。2年間では、そんな努力の積み重ねはまだ形として現れませんよ。転職しても同じだよ。あなたはまだキャリアで、何も成し遂げていないんだから。

 勉強して、その成果を具体的な形にして、それを会社の中で実際に実行に移していく。それには、それなりの時間がかかるものですよ。新しいアイデアが具体的に固まって、それを会社として実行しようと提案しても、まったく採用してくれないというのであれば、転職も考えてもいいだろうけど、まだその手前ですよ、あなたは。

大竹剛(日経ビジネス 編集):そもそも、入社2年目の若い社員を新しい製品を模索するプロジェクトに配属するというのは、経営者の立場としては、どのような期待があるんでしょうか。

上田:とにかく、勉強しろということでしょう。新規事業を考えるような部署なら、俯瞰的に会社を知るにはいい場所だよね。それに、同業や競争相手のことも知らないといけない。

 この人はまだ26歳、2年目、大卒だよね。日本の大学では、企業に入ってすぐに使えるスキルを教えるわけではないでしょう。だから、どうしても企業で勉強しなきゃいけない。

 例えば、この女性が大手の食品メーカーの開発部門に勤めていたとして、入社2年目で何ができますか。添加物から何から、知らなくてはいけないことはたくさんあるし、それがどう味覚に影響を与えるのか、どんな食感になるのか、人体にはどんな影響を及ぼすのか、栄養価はどうなのかなど、考え始めるときりがないほどだ。自分自身の舌だって磨かなきゃいけないでしょう。

 しかも、新しい製品と言うのは1人で作れるものではなくて、多くの人の手が加わって形になるものだよ。だから、あなたは「私は何も貢献してない」なんて言うけど、似たような若い社員は多かれ少なかれそう、そんなもんだよ。

コメント2件コメント/レビュー

てにさ!いいですね
会社や上司の愚痴言う人が好きになれなかったのは
そういうことかって、腑に落ちました(2017/12/07 16:46)

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「「て・に・さ」が「負のバイオリズム」を招く」の著者

上田 準二

上田 準二(うえだ・じゅんじ)

ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役退任。趣味は麻雀、料理、釣り、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

てにさ!いいですね
会社や上司の愚痴言う人が好きになれなかったのは
そういうことかって、腑に落ちました(2017/12/07 16:46)

大変参考になりました。連載楽しみに待っております。今後も拝読させていただきます。(2017/12/06 09:58)

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