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経営のヒントも 子育ては「人生最高のシゴト」

CRAZY森山社長が初めての子育て体験で得たもの(後編)

2018年6月12日(火)

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子育てを経験した社員は確実に成長している

森山社長(中央)と、これから出産予定のCRAZYの社員(左右)

子育てをポジティブにとらえる物語のシナリオ書きをするのが、社長の大事な仕事だということですね。実際のところ、育児経験はビジネスにプラスに働いていますか。

森山:間違いなくプラスに働きます。子育てを経験した社員は確実に成長しています。その理由は明確で、育児は子どもという“絶対に逃げることができない相手”を対象に、常にマネジメントの責任を突きつけられる仕事なんです。

 相手が大人であれば、うまくいかなかった時に「あいつはこういうところがあるからさ」と相手のせいにできますが、育児ではそうはいきません。相手を育てることへの絶対的責任と覚悟。うまくいかない場合は、自分を変えるしかない。つまり“自己変革”というものすごい機会を経験していることになるんです。

 結果、相手を成長させるために自分も成長させるという、高度なマネジメント力が鍛えられる。ですから、確実に仕事の遂行能力も上がるんです。実際、当社では育休復帰直後にマネジャーに昇進した事例が2人います。以前とはレベルが違うほどの成長を見せながら、活躍しています。

育休復帰後の社員を昇格させるワケ

個人も企業も、育休復帰後はどちらかというと「仕事をセーブ」する方向へシフトする考えが一般的である中、「育休復帰後により重要なポストを任せる」という方針は斬新に映ります。

森山:もちろん、無茶をしてはいけませんから、働く時間や場所を自由に選択できるなど、無理のないワークスタイルを選べるというのが大前提です。当社がもともと勤務時間を柔軟に決められる環境であることは大きいと思います。

一人ひとりが自律的に高い目標を設定して動ける組織であることが重要なのですね。森山さんは、育休から復帰して半年ほど経った今、どのくらいのペースで育児に関わっていますか。

森山:今は事業を拡大中で忙しいこともあって、残念ながら長い時間、関わることはできません。妻が出張で不在の日などもあるので、2週間に1日くらいは僕が夜までつきっきりで世話をすることもありますが、日常的には、1日に1回おしめを替えたり、早く帰れる日に、一緒にお風呂に入ったりする程度でしょうか。比率に換算して、僕は5%もできていないと思います。

貢献度を多めに見積もって、「そんなにやってないでしょ」と妻に怒られる男性も多い中、謙虚な数字ですね。忙しい時期は、寝顔しか見られない時もあるのでしょうか。

森山:あります。でも、たとえ寝ていたって話しかけます。声に出して愛情を伝えるんです。無意識のうちにきっとそれは伝わると思うので。たとえ短い時間でも、子どもの表情や言葉をよく観察すれば、成長には立ち会えると信じているんです。

 忙しさを理由に「子育てに関われないから妻に任せる」と諦めてしまうのは本当にもったいない。自分で計画すればいいだけなので。「木曜日は早く帰る」とか「朝ご飯は一緒に食べよう」とか。周りに流されず、言い訳せずに自己決定すればいい。給料口座から自動振替で貯金するように、育児の枠組みを自分でつくっていく意識が大事だな、と。社員にも「まず休みの計画を決めてね」とお願いしています。

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「経営のヒントも 子育ては「人生最高のシゴト」」の著者

宮本 恵理子

宮本 恵理子(みやもと・えりこ)

ノンフィクションライター、編集者

「日経WOMAN」「日経EW」「日経ヘルス」の編集部に所属。2009年末にフリーランスとして活動を始め、主に「働き方」「生き方」「夫婦・家族関係」のテーマで人物インタビューを中心に執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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