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尊敬される上司になる叱り方「5ステップ」

パワハラ厳禁時代の「叱り方」講座(2)

2016年4月1日(金)

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 叱りたいのに叱れない。そんな上司が増えています。中堅大手企業でよくうかがうのは「パワハラやメンタルヘルスの研修などで、『怒るな、褒めて育てろ。叱るときには注意しろ』と言われて、ロールプレイングもしたけど、よく分からない」という声。また、ベンチャーや成長企業で、20~30代で管理職をしている方からは、「自分たちは学校や家庭でも叱られずに育ってきた。『叱れ!』と言われてもやり方が分からない。それに自分が叱られてこなかったから、叱るのが怖いし、部下から嫌われるのも怖い」という悩みを聞きます。

 叱る目的は、間違った言動を相手自身に「間違っていた」と気づかせ、自主的に改善してもらうように仕向けることです。つまり、叱ることは育てることです。また、若手社員の研修をしていると、参加者から「上司が指摘してくれないのは自分の成長に無関心なのかなと感じます」や「何も言われないし、多少手を抜いても褒められるので、『これぐらいでいいのかな』って思っていました」という声もよく聞きます。正しい叱り方をマスターして、部下を育て、部下からさらに尊敬される存在になりましょう。

 前回は失敗の3大パターンと失敗を避けるための対策を紹介しました。今回はそれを踏まえて、部下との人間関係も維持して、“将来感謝される”正しい叱り方の5ステップを紹介します。

叱るべきことを書いて、自分をセット

 正しい叱り方の5ステップを実践するうえで、最も大事なことは、「自分自身をセット」することです。そのために一番のお勧めは、事前にどう叱るかを紙に書いて整理すること。直近で叱りたい人、コトがあるようでしたら、ぜひ紙とペンを用意して、5ステップに従って、「正しく叱れるように自分自身をセット」してください。紙とペンがない方も頭の中で考えながら、5ステップをお読みください。

 5ステップに入る前に、紙の一番上に「今回叱りたい相手の言動」を書きましょう。そして、その下に「叱ることで得たい結果:相手に何に気づいて、言動をどう修正してもらいたいか?」を簡潔にまとめましょう。

 例えば、「叱る対象:鈴木くんの遅刻」「叱る目的:遅刻することで信頼を失っていることに気付いてほしい。今後遅刻しないための行動を自ら考えて設定してもらう」といった形です。

 叱りたい相手の言動を特定(できれば1つ)する。そして、得たい結果を明確にする。これだけで失敗の3大パターンを回避することにつながります。もちろん、いつも紙に書くのは難しいでしょう。慣れてくれば頭の中で整理して、スムーズに自分をセットできるようになります。ただ、慣れないうちは紙の切れ端でも、スマートフォンでも結構ですから、メモを。目的と得たい結果が特定できたところで、5ステップに入ってきましょう。

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「尊敬される上司になる叱り方「5ステップ」」の著者

東宮 美樹

東宮 美樹(とうみや・みき)

ジェイック教育事業部事業部長

1997年に筑波大学を卒業後、メーカー、人材派遣・紹介会社を経て、2006年ジェイックに入社。研修講師として活躍後、企業の教育研修を担当。認定産業カウンセラー、生涯学習開発財団認定コーチ資格保有。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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