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先生が「教えない」ほうが学力は伸びる

奈良市立一条高校 藤原和博校長×都立両国高校 山本崇雄教諭(1)

2016年9月26日(月)

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 東京・杉並区立和田中学校で民間人出身の校長として注目を浴びた藤原和博氏。2016年4月からは奈良市立一条高等学校の校長として新たな取り組みを始めている。

 そのうちの1つが「よのなか科」の授業だ。「ハンバーガー店の店長になってみよう」「政治を考える」といったテーマについて、アクティブ・ラーニングと呼ばれる手法で授業を行っている。

「よのなか科」の授業の様子(写真:水野浩志、以下同)

 アクティブ・ラーニングとは、教師が一方的に授業を進めるのではなく、生徒たちが互いに議論をしながら課題について考え、解決法を探っていく学び方。2020年には大学入試が大きく変わるが、アクティブ・ラーニングによって身につけた思考力を問うものに変わるといわれている。
 藤原校長の「よのなか科」の授業に、東京都立両国高等学校の英語教師で、アクティブ・ラーニングを授業で実践している山本崇雄氏が参加した。
 山本氏は著書『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』の中で、自立して学ぶ子供たちを育てることの重要性を述べ、アクティブ・ラーニングがそのためにいかに効果的かを強調している。
 ロボットやAIが人間の仕事を代替する社会はすぐそこだ。親世代が受けてきた教育や価値観は、もはや時代遅れの可能性すらある。言い換えれば、機械が台頭する社会で生き抜く人材を育てるためには、教育が今まで以上に重要な意味を持つということだ。
 そんな近未来を生き抜き、社会が求める人材に育てるために必要な教育とはどんな姿なのだろうか。
 教育の現場に新しい風を吹き込み、革新的な取り組みを行ってきた藤原氏と山本氏に、子供たちをこれからの社会で求められる人材に育てるために必要な教育のあり方について語ってもらった。

大学受験というのは絶対やったほうがいい

藤原和博(以下、藤原):対談のはじめに僕の立場をはっきりさせておきたいのですが、僕は受験を否定していません。高校から大学への大学受験というのは絶対やったほうがいいと思っているくらいです。

 それは自分のメモリー量をどこまで増やせるのか、言い換えれば、どこまで記憶力と処理能力を高められるのかという勉強は一度やっておいたほうがいいから。

 例えばディベートをやるときも、結局、基礎学力のレベルが出ます。知識の量がないと勝負になりませんから、学力ってやっぱり大事なんです。「今の教育は偏差値一辺倒で子供たちの個性をつぶしてよくない」といった一方的なロマンチストの意見とは、僕は相いれません。

 一条高校で僕の「よのなか科」の授業を山本先生にも見ていただきましたが、先生の「教えない授業」は何年ぐらいやってきたんですか?

藤原和博(ふじはら・かずひろ)氏
奈良市立一条高等学校校長、教育改革実践家
1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年から同社フェロー。03年4月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の民間人校長として就任。08年4月からは校長を退職して全国行脚へ。橋下大阪府知事(当時)から教育分野の特別顧問を委託され、大阪の小中学生の学力アップに力を貸す。

山本崇雄(以下、山本):僕が講義型の一斉授業から、今の「教えない授業」にシフトしたのは、今教えているの高3の子が中1のときです。ちょうど今年で6年目です。

藤原:もともと山本先生は中学の先生だった。でも「教えない授業」で高3まで引っ張っていきたいと高校まで続け、6年目まで来たというわけですね。

山本:はい、あっという間に高3になりました。

藤原:おもしろいじゃないですか。先生が育てた子たちが大学受験して結果を出したときが見ものです。

山本:藤原先生はなぜ、一条高校の校長先生になったのですか。東京・杉並区の和田中の校長先生をやられていたのはよく存じ上げていましたが。

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「先生が「教えない」ほうが学力は伸びる」の著者

藤原 和博

藤原 和博(ふじはら・かずひろ)

教育改革実践家

リクルートの敏腕営業担当から、都内で初めての民間出身の公立中学校の校長に転じた。斬新な手法で地域を挙げての教育体制を整え、校長退職後は全国にその手法を伝えている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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