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「社風」の良し悪しを判定する方法

見えない社風を可視化、業績アップにつなげよう(2)

2016年9月23日(金)

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 目に見えない社風(コーポレート・カルチャー)を可視化し、科学的に分析して改革し、業績アップにつなげる――。
 米国ニューヨークのコンサルティング会社ベガ・ファクターのニール・ドシ氏は、妻で同社CEOのリンゼイ・マクレガー氏とともに、社風やモチベーションこそ、業績を左右する「最も重要な資産」と捉え、研究と調査を20年近く続けてきた。マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の2人は、その成果を『Primed to Perform』という書籍にまとめ、8月にその邦訳版『マッキンゼー流 最高の社風のつくり方』が発行された。

 著者のドシ氏が強調するのは、“ToMo”(トモ)と呼ばれる「トータルモチベーション(総合的動機)」の数値化により、強みと弱点を具体的に明確化し、社風を改善していくことの大切さだ。良い社風の会社は、指示命令がいちいちなくても、現場が自律的・効果的に動き、変化に機敏に対応する。イノベーションのスピードが加速度的に増し、数カ月先の状況さえ読めない今、大幅な業績アップにつながる社風の改善は、21世紀を生き抜くためのカギと言えそうだ。今回は「社風」の良し悪しを判定する方法を教えてもらった。

(在米ジャーナリスト・肥田美佐子)

前回から読む)

メンバーのモチべーションを数値化する

 前回、組織とメンバーのパフォーマンスを引き出すToMo(トータル・モチべーション)について説明した。
 今回は、私たちが開発したToMo指数とその活用法について説明しよう。その前に、2点ほど頭に入れておいてほしい。まず、ToMoはコンセプトであるということ。そして、それは測定して数字で表現できるということだ。

 ToMoとは、前回に述べた、パフォーマンスを向上させる3つの動機(直接的動機=楽しさ、目的、可能性)と低下させる3つの動機(間接的動機=感情的圧力、経済的圧力、惰性)から成る。極めてシンプルなコンセプトだ。6つの動機を測定することで、ToMo指数をはじき出すことができる。

 ToMo指数を算出する目的は2つある。

 まず、組織においては、投資効果を具体的に測定できない限り、投資の検討対象にはまず上がってこない。マーケティングや営業と違い、人事・教育部門は、どの企業でも投資対効果を示すのに苦労している。ToMoを数値化できれば、投資対効果の測定も明確になり、効果が見込めれば、企業もToMoの向上に投資しようとする気になりやすい。人事部は社風に投資する投資対効果を示すことができる。人事・教育部門にとって、これはゲームチェンジャー(大変革)だ。

 2つ目の目的は、その会社や組織が抱えている問題を明るみに出すことである。ToMo指数は、何を優先すべきなのかを探る診断ツールだ。

『マッキンゼー流 最高の社風のつくり方』著者のニール・ドシ氏。マッキンゼー・アンド・カンパニーの元パートナーで、テック・スタート・アップの創設メンバー。著名な企業や組織団体において、社風や組織文化の変革を手がけてきた。妻のリンゼイ・マクレガー氏とともにベガ・ファクターを共同で創設し、情報テクノロジーや学習プログラムの導入、人事システムの変革などによって、激変する経営環境に適応し高業績を生み出す社風の構築を支援している。
(撮影:肥田美佐子)

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「「社風」の良し悪しを判定する方法」の著者

肥田 美佐子

肥田 美佐子(ひだ・みさこ)

ニューヨーク在住ジャーナリスト

「ニューズウィーク日本版」編集などを経て1997年、渡米。米広告代理店などに勤務後、独立。08年、ILOメディア賞受賞。米経済、大統領選など幅広く取材。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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