データ市場

トップ・データサイエンティストの原田氏がリクルートを“卒業”、AIやビッグデータ活用のベンチャーに専念

2016.09.28市嶋 洋平

日本のトップ・データサイエンティストの1人である原田博植氏が9月末にリクルートライフスタイルを退職することがわかった。人工知能(AI)活用やビッグデータ分析を手掛けるベンチャー企業を中核として、アジアでの事業拡大を目指す。

AIベンチャーに専念する原田博植氏(2016年7月、日経BP社主催イベント「D3 WEEK」での講演)

 代表取締役を務めるグラフ(東京都港区)の事業を10月から本格的に立ち上げる。AIを活用して企業の持つデータベースを収益化したり、位置などの行動情報を活用したマーケティング施策の立案・実施をしたりする。当初は8人の陣容とし、受託開発を中心に初年度1億円の売り上げを目指す。

 フィリピンにもグラフの現地法人をオフショア拠点として立ち上げており、日本も含むアジアの顧客企業からのビジネス獲得を狙う。事業を軌道に乗せるため、中国ビジネスに詳しい元リクルート役員でフロム・エー初代編集長の道下裕史氏を事業開発担当執行役員に迎える。

 原田氏はシンクタンクや外資系ITベンチャーなどを経て、2012年3月にリクルートに入社。旅行やグルメなどの情報を扱うリクルートライフスタイルのアナリストとして、データ分析からサービスシナリオの立案、システムの実装まで幅広く取り組み、成果を出していた。特に顧客の行動の意図をビッグデータから読み解いて打ち手を見いだすのを得意としており、2015年には日経情報ストラテジー誌のデータサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

 このほか、今年8月にAIを活用した位置情報取得ベンチャーのレイ・フロンティア(東京都台東区)、今年9月にビッグデータ基盤開発会社のクリエーションライン(東京都千代田区)のCAO(最高分析責任者)にそれぞれ就任。分析のASPサービスベンチャーであるサイカ(東京都千代田区)では顧問を務めるなど、国内のビッグデータベンチャーとのネットワークを構築している。

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